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コだくさん

キャッチコピーを数多く何案も何アイデアも100本も200本も書きたいけれど、書けないと言う人がいる。と仮定する。

キャッチコピーとは、日本語で言うと「惹句」なんて言われたり、そもそもキャッチコピー自体が和製英語で日本語だったりします。英語だとAdvertising slogan や Catchphrase なんて言葉です。

ここでは「短くて面白い広告文」と定義し話を進めます。

広告業界では1つの広告物に対してキャッチコピーを100本書く。なんてことを100本ノックなんて言うとか言わないとか。

個人的にはそれを強いられたことも強いたこともないので風の噂でしか知りません。

どうすればそんな100本ものキャッチコピーを書けるのか?
なんてアドバイスを求める人に対して、同じ切り口でも言っている人を変えれば、言い方が変わる。なんてことがよく言われています。

お父さんとお母さんが言っているのでは、同じことを言っていても違う。と言うことです。

「リンゴを売るアイデア」と言う課題があったとして、

・全体的に赤く色つやの良い
・おしりが左右対称にくぼんでいる
・ツルが太くて変形していない
 このようなリンゴは、甘味が強く味も濃厚。

という情報をもとに【おしり】なんて切り口で、
「りんごと美味しいりんごではおしりが違う。」なんて案が書ける。

お父さんの目線だとどうなるかと言えば、
「おしりを見ずに選んで妻にしかられました。」と書ける。

お母さんならば、
「おしりを見て決めた。」と書ける。

ひと切り口で三度、書けると言うことです。

その言う人を新たに子どもや若者、お年寄りなんて増やせば、それだけ変わるということです。何度書けるのだ、と言うことです。

近所のおじさんやおばさん、お姉さんやお兄さんなんて増やしていけばそれだけで、何本も書けたりします。もうその切り口をしがんでもりんごのあま味はねぇだろう?と言うところまでしゃぶり尽くせます。それならば、食物繊維でなんて切り口は別の話。

話を戻し。
それに、加えてターゲットを変えればもっと同じ切り口でも変わる。

全く変わる。

ターゲットは課題を出す相手が予め設定していたりもする。1つの固定されたその年齢や性別の人に向ける言葉になったりもしますが、そこを踏まえていれば何の違和感もない言葉にもなるものです。

若い男性に向けてと固定されていても、若い男性も様々といますからね。

1人暮らしの若い男性をとターゲットを絞れば、
「『野菜も果物も食べてる?』と聞く母に、
 『おしりを見てりんごを選んでる』。」なんてキャッチコピーが書けたりもします。

漫画家を目指す若い男性をとターゲットに絞れば、
「美味しいリンゴは見えないおしりも描かれている」というのも書けるかもしれません。

パティシエを目指す若い男性をとターゲットに絞れば、
「先輩は、傷を見てたんじゃなくおしりを見てたんだ。」というのも書けるかもしれません。

つまりは、誰に向けて書くのかを具体的にすれば同じ切り口でも、違うキャッチコピーができたりする。しゃぶりつくされたと思った切り口でもさらに切り刻めると言うことです。

逆にもっと抽象度をあげ、若い男性ではなく「男性」とする。なんてことでもキャッチコピーは変わっていきて、
「おしりなんて見ない。と言う人。
 見てください。」と書けたりします。

もっともっと抽象度をあげ、男性ではなく「すべての人」とすることでも、
「おしりが美味しいと言っている。」と書けたりします。

数を書くには、ターゲットを変えるのもひとつの方法です。
それが「短くて面白い広告文」になるのかはわかりませんが、数は書けるようにはなります。

具体的にすれば、見えてくるキャッチコピーがあります。
抽象的にすれば、見えてくるキャッチコピーがあります。



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