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愛される原作(企画書)<note創作大賞感想>

私はコミックも大好きで、今も『キングダム』、『ONE PIECE』は毎週読んでいます。『宇宙兄弟』はもったいないので、最新刊を待っています。

そこで今日はnote創作大賞、漫画原作部門の応募作を紹介します。

原作ですから、それをほかの人に描いてもらうわけです。自分が描くのとは違います。自分の頭の中にあることを「わかってもらう」ことが必要です。

私も小説を書き始めるときには、迷わずにすらすら書けるように、プロットやあらすじを準備する方です。
でも本編を自分ではなくほかの人が書いてくれるとしたら(実際にプロットと本編執筆を分けて共作をしている作家さんもいます)、本編を書く人のために、
わかりやすく、完成度が高く、親切な設計図を渡してあげないと、申し訳ないと思います。
それに、そうしないと良い作品にはならないでしょう。

『コード・ビレッジ ―沈黙のアルゴリズム―』 游ポタさん

私は漫画を書いたことはないのですが、「なんて描きやすそうなんだろう」と思いました。小説も絵(映像)を思い浮べながら書くのですが、これは正にダイレクトに文字と絵が直接繋がっているようです。

• 降り立つ若い女性、鷹野愛(25歳)。リュック一つだけを背負っている。

• 愛、無表情で周囲を観察。瞳の奥で数字やコードが流れているような描写。

『コード・ビレッジ ―沈黙のアルゴリズム―』

たとえばこの文章、シーンが映像になって立ち上がってきます。
描写が視覚的なのです。この形式で続いていくのですが、ほとんどこの一行ずつを一コマに割り当てて描いていけば良いように思えます。
セリフも過不足なく的確です。

そしてドラマチックな展開が待っています。これも漫画にふさわしいストーリーのように思えます。


ダブルス! 月原深夜子さん

これは「伝わる企画書」です。

どんな物語になるのかがはっきりわかる素晴らしい企画書だと思いました。
漫画原作部門は特別な形式がないようですが、これなら面白そうなストーリーが伝わってきます。

キャラクターやプレーがくっきりと想像できたので、漫画を描く人が、描きやすい原作なのだろうなと思いました。

むしろ小説のための企画書としてもわかりやすいです。

実は私がつくる小説の企画書にちょっと似ていて、しかも内容が非常に充実していたのです。

・作品概要
・テーマ
・300字のあらすじ
・登場人物

私もこれらを必ず企画書に書くようにしています。

これは私がnoteで連載していた『アッコの夏』という小説の企画書です。
見直したらやはりよく似ています。だから親近感が湧いたのかもしれません。


ご紹介した二つの愛される原作、どちらも実際に漫画になるのを楽しみにしています。

それではまた。





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