夫婦関係がうまく行くために大事なこと:りくとんちの家族エッセイ
こんばんは、PSWライターのりくとんです。「夫婦関係がうまくいくために大事なこと」…今回このエッセイを書くに至ったのは、自分たちに夫婦喧嘩がないことについて先日披露宴だった友人夫婦にコツを聞かれた事に由来します。
福祉コラムと言うには少し心理学や社会学的な要素が少ないので、このタイプの話は家族エッセイとして進めます。人間関係学要素もあるので、よろしければお読みくださいね。
私たち夫婦の馴れ初め
私たち夫婦の成り立ちは、思えばビジネスライクなところがありました。コンビニのオーナーになるために結婚をしたい主人と、30歳前に子供を産めなければ一生子供をあきらめようと思っていた私。私と主人の出会いは私が27歳の時に遡ります。
私は当時結婚を考えていた男性と破局を迎え、自分は結婚に縁がなかったのだろうと考えていた矢先でした。一方で、当時主人はコンビニ店長として働いており、将来的に独立したいものの、夫婦経営が原則のコンビニで結婚がハードルとなっている状態。2人は当時、別々にバンドを組んでおり、ライブハウスでお互いの存在を知っている間柄でした。
蓋を開ければ家も近く、音楽趣味も似ていた私と主人。すぐに意気投合し、ここで結婚したら万事解決ではないか!と婚約、結婚し、1子をもうけました。ビジネスライクで始まりはしましたが、今ではお互いをリスペクトする間柄になっていると自負しています。
私たち夫婦に喧嘩がない理由
私たち夫婦に喧嘩が少ない理由。それは、不干渉の部分を多く残しているからだと思います。
お互い、「お小遣いの範囲」であればなにを買ってもなにをしても自由。仕事に穴を開けない、家庭が崩壊するような冒険をしない、それくらいが暗黙の了解ではないでしょうか?
後は、主人にしても私にしても、自分の機嫌は自分で取るし、自分の欲求は自分で叶えるところも喧嘩に至らない理由だと思います。
不干渉の原則
私と主人は、基本的に自分の状況は自分の力で解決します。お互いに迷惑をかけない範囲であれば、相談も報告もしません。
自力で変えられるものは自力で変え、自力でするには無理があるところだけ相談したり、知恵を借ります。でもこれは、私と主人の「ものの捉え方の基本構造」があまりに違うため、お互い不干渉に落ち着いたというのが実のところです。
どんなところが違うのか
主人と私の違うところ。たとえば私は外にガンガン遊びにいきたい人ですが、彼はゆっくり家で過ごしたい人です。また、私はサプライズパーティーが大好きなタイプですが、主人はサプライズが大の苦手。私は友達とワイワイするのが好きですが、主人は「テンション上がりすぎて失言をしたらどうしよう」と考えて緊張してしまいます。
このように私と主人は、歩み寄る方向で関係を築くにはベクトルが正反対。ならば、不干渉で成り立つところは不干渉にしたほうが、無理なく関係を続けられるのです。
不満を不満として口に出さない
そんな正反対の私たち。そんな2人が喧嘩をしないでいられるのは、不満を不満のまま口にしない点にポイントがあります。
例えば、私が主人に抱いている不満を書いてみます。仕事が忙しすぎて家族でのお出かけがない。片付けとか掃除への意識が低い。食洗機は洗いが不安と言いながら彼が洗ったお皿は油でギトギト…。でも、これらをそのまま不満として主人にぶつけたところで改善するものは少ないですし、俺だって忙しいんだぞ!って不満に繋がることは目に見えています。
かと言って、不満を不満のまま腹に溜めておくと、だんだん「私だけ我慢して…!」とイライラしてきてしまいます。相手もきっとなにかしら我慢してくれてるはずなのに、自分だけ、と思うと止まらなくなってしまう。なので、不満が生まれた時は早めに思考をずらすようにしています。
思考をずらす:育児編
主人は子供と遊べない。ここはなかなか変わりません。だから、私が子供と遊ぶ時は「パパに紹介したい遊び場探し」をします。これをしておくと、娘が今日の出来事を主人に話す時の内容がすごく濃くなるんですね。(ちなみに話してる間、家事がすごく捗ります)
その話の中で、私からも「こういうとこに行ったから今度行こうね」と話しておけば主人も事前準備ができますし、子供も「パパとここに来たらこれを紹介しよう!」と意識しているので、いざ遊びに行った時にスムーズに場内を回ることができます。初見の場所に家族でいきなり行くよりも効率的にお出かけできる。主人が家庭行事になかなか参加できない分、下調べに多くの準備時間を割くことができます。
思考をずらす:片付け編
片付けとか掃除への意識が低い…。これも視点をずらしてみれば、「毎日の掃除をサボっても気づかれない」って事になりますよね。なので、我が家では『めんどくさいなーって思う時はサボっても大丈夫!』という手抜き許可メッセージとして受け取っています。
そしてここで意識したいのが、片付け、掃除に関して『気にしているのは私だけ』であること。私が過ごしやすい環境を整えるために私がやるのですから、相手に望むのは酷な話です。
でも、置きっぱなしの物、遊びっぱなしのおもちゃなど、子供を含む家族と暮らしていると出てくるもの。なので、掃除時に出てきた各人の私物(私のものも含みます)は、1人ひとつボックスを用意しておきその中に全て突っ込んでいきます。そこの片付けだけは、自室に持っていってもらうなりすぐ片付けてもらうなり、当日中にリビングからどかしてもらうように「協力のお願い」をしています。
ちなみにボックス制度にしてみると、自分の「置きっぱなし」の量にも気付けます。時にその量に『私も人のことは言えないな』と内省することもあります…。
思考をずらす:食洗機編
『食洗機が嫌』と主人は以前言っていましたが、私は気にせず使っています。気にする人がいるのもわかりますが、気になるなら気になる人が自分でやればいい、と思っています。(今日び外食産業は大体食洗機ですし、洗い残しがあれば再度洗うくらいの気持ちで使えば良いんです)
「そんなこと言って!主人が洗った食器が汚れてたら結局また洗うのに、二度手間じゃない!」と思います?(うちの母はそのタイプ!)でもよく考えてみてください。一度洗ったのは主人で私ではない。私にとっては1回目の手間。面倒で置いといた食器がいつのまにか洗われてる。でもたまに汚れてるから再度洗う。食洗機だってたまに汚れが残りますからね、私にとっては洗ったのが主人だったか食洗機だったかの違いだけなのです。そう考えれば、そこまでイライラする必要のないことだと思えてきます。
相手へのリスペクトを忘れない
先日の披露宴での話。夫婦でお呼ばれした際、前菜でサザエが出てきたんですね。蒸したサザエのスライスにウニがちょこんっと乗ってて、あっさりポン酢に軽く浸して食べるスタイル。とりあえずめちゃくちゃ美味しかったんですが、身を食べ終えた主人がおもむろにその貝殻を耳に当て(べったりは当ててませんよ?)小さな声で「聞こえる…」と楽しんでたんです。
もちろんね、「やめてよ恥ずかしい!」と言う人がいるだろうこともわかります。正直私も「えええ何してるん?」くらいには驚きましたし、ついでに言うなら上司の前ではしないでくれよ、とは思いました。
でもね、「巻貝に耳を当てると音が聞こえる」こと、自分はすっかり忘れていたのだと気づかされたのです。『どんな音だったっけ?』そう考えたら私も真似したくなりまして…最終的には主人のサザエをお借りして両耳でやってみました。(もちろんソースとかが垂れる料理ではありませんし、知ってる人ばかりの友人卓だし、壁際の目立たないお席ですよ!)
きっとこんなことでもなければ、おそらく私は巻貝を耳に当てるという行為を忘れていたでしょう。こういう遊び心を忘れない部分、リスペクトできるなーと思った次第です。(今度子供と海に行ったら巻貝を探すぞ、と次の遊び方のヒントをもらった気持ち。)
まとめ
相手のすることをどのように捉えるかは主観である私次第です。いやだな、と思った時でも、一度捉え方を変えてみるとリスペクト出来るポイントが見つかるかもしれません。
相手と自分は違う環境で育った違う人間。お互いが同じ価値観にならなければ家庭が崩壊する、なんてことはありませんから、気楽に夫婦を運営していけば良いのだと思います。
取り留めのない感じに仕上がってしまいましたが、今回は、我が家の夫婦運営状況についてのエッセイでした。