一瞬のひかり
僕は花火だ。
一瞬のうちに砕けて咲いて、
散ってゆく花火だ。
人々は、
僕を見上げて
チラチラと散ってゆく様に見入っている。
ドーンと
大きな音で
夜空に打ち上げられたかと思ったら、
そこに僕の形はあとかたもない。
チラチラチラ。
光とともに落ちてゆく。
ほんの一瞬。
僕の光は、
あの子の顔を照らして、
その子の顔を照らす。
よく見ると、
みんなは笑顔で僕を見上げるんだ。
見えた。
みんなの笑顔。
ほんの一瞬。
いいなと思ったら応援しよう!
記事を見つけて下さり、最後まで読んでいただきありがとうございます。
少しでもなにか心に残るものを届けられていましたら、こんなにも嬉しいことはありません。