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鶴田豊和『めんどくさい』がなくなる本

第6の感情『めんどくさい』をなくせば、毎日が楽しくなる!

私的要約

著者である鶴田豊和氏の見解では、『めんどくさい』という感情は、喜怒哀楽、妬みに続く、『第6の感情』であるという。つまり、この『めんどくさい』という感情は、人間誰しもが持ち合わせている感情なのである。そして、この第6の感情こそが、私たちの前に大きく立ちはだかっており、行動ができない要因となっている。
『行動するのがめんどくさい』と感じるシステムは、以下のとおりである。
① 『やらなきゃ』と思う。
② いろいろと考えてしまう。
③ 『めんどくさい』と感じる。
この①→②→③の流れのとおり、何かをやらなければいけないと思うと、『めんどくさい』と感じやすくなる。そして、考えれば考えるほど、『めんどくさい』と感じやすくなる。
これらを解消するには、
① 『やらなきゃいけない』ことを減らす。
② 『やらなきゃ』と思わないようになる。
③ 『やらなきゃ』と思っても、いろいろと考えない。
④ 工夫して、とにかく行動する。
という4ステップを踏めば良い。具体的には、『やらないといけないこと』に対して、本当にやらないといけないことがどうか自問することが挙げられている。
私たちの生活の中で、『やらないといけないこと』など実際には存在しない。私たち自身が、『やらないといけない』という幻想にしがみついているから苦しいのである。
人生を変えるには、自分の選択を変えることが大事である。自分の選択は、自分の意識が変われば自然と変わる。そして、選択が変われば、『めんどくさい』がなくなり行動を起こせるようになることで、人生が変わっていくのだ。

教育×読書

この本には、夢や目標を実現している人の2つの共通点として、
① 望む結果が明確になっていること
② 望む結果を実現できると確信している
という2点が書かれていた。私たちを動かす力は、『やる気』や『モチベーション』などではなく、『ミッション(目的)』と『パッション(情熱)』の2つだということだ。
私もこれまでの塾講師人生の中で、大逆転合格を何度も目の当たりにしてきたが、その生徒たちが共通して持つのが、やはりこの『ミッション』と『パッション』だったと思う。明確な目標を持ち、それを当然のように実現できると思っていること。モチベーションを保つなどという次元の話ではない集中力や行動力は、ここから発揮されてきていたのだろうなと、改めて感じる。
つまり、重要なのは、勉強に対していかに『目的』と『情熱』を持たせるかということである。受験が控える学年については、これは簡単である。『(人生の)目的』まではいかずとも、少なからず『志望校合格』という『目標』を持たせることができるからである。
だから逆に、受験をしない低学年にいかに勉強に対する『目的』や『情熱』を持たせるかが重要である。これについてはシンプルに、『問題がわかれば楽しいし、うれしい』という気持ちが大事だと思う。そして、壁にぶつかった時に投げ出さない忍耐力も必要だと思う。これらを上手く引き出してこそ、私たち塾講師は存在する意義があるのだろう。『強制』や『自律』など、手段はいろいろあると思うが、一過性のものにならないこと、絶えず心を燃やし続けられることこそが、『勉強がめんどくさい』の壁を乗り越えられる道なのだろう。

私的感想

めんどくさがり屋の私としては、とても興味深い本でした。
本の中でなるほどなと思ったのが、何か行動しようとするときに無理やりテンションを上げようとすると、反動でめんどくさいが増幅するという話でした。これは、あれですね。
がんばろうと、栄養ドリンクを飲むと、効いている内はいいんですが、切れると反動でぐったりしてしまうのと同じなんだろうなと思います。落ち込んでいる時にも私は結構無理やりポジティブに持って行ってしまいがちなので、その辺りも注意しなきゃいけないなと感じました。

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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