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柴田博人/竹松祐紀『デキない人のお金の使い方 デキる人のお金の使い方』

1本の稲から始まる富

私的要約

ゼロから多くの富を手に入れ、さらに富を増やし長期的に維持していく人というのは、『わらしべ長者』と同じことを実行している。つまり、『交換』がキーワードなのだ。実は、富を作るのは、交換のゲームなのである。
世界一確実にリターンを生み出す方法、それは、『自己投資』である。
しかし、多くの人がやっている自己投資というのは、お金を投じるだけのものがほとんどである。たとえば、自己投資のために本を買ったけど、中身は実行していない、セミナーですぐに使えることを習ったが、実行していない。これでは、価値を生んでいないのだからリターンがあるはずがない。自己投資とは、自分の能力にお金を投じて、さらに価値を生み出す活動をすることで、はじめてリターンがあるものだ。
私たちは、今までお金を何と交換してきただろうか?それが、私たちの今の生活を作っている大きな要因である。そして、今後は、私たちの理想の人生を作るために、お金を何に交換するのかを考えなければならない。目指すべきは、お金持ちではなく、資源持ちだ。ヒト・モノ・カネの3つの視点から資源を増やしていくことが必要なのだ。
カネを、価値が高まるヒト、モノにどんどん交換していくことで、結果として私たちは必然的に富を得ることができる。それは、ヒトを幸せにし、モノを大切にし、世の中に価値を提供することになるからだ。
これこそが、現代のわらしべ長者になる方法であり、お金を活用して豊かになる本質なのだ。

教育×読書

この書の『自己投資』の考え方は大事である。
塾に通うことも、自己投資(あるいは、親御さんが子どもに投資してくれている)という感覚が大事だろう。塾に通ってそこに座っているだけで成績が上がるわけではない。そこで学んだことを自ら頭を使い考え、復習し、インプットとアウトプットを繰り返すことで初めて自分の血肉となる。つまり、『塾に行く』という行動だけでは投資ではなく、消費や浪費と同じなのだ。私たち塾講師はこのことを肝に銘じなければならない。私たちの一挙手一投足が、本当にその子のためになっているのか、成績を上げることにつながっているのか、人間的な成長につながっているのか。日々、自問自答を繰り返し、自己研鑽していく必要がある。
そして、それをするためには、私たち自身が自己投資し続けなければならない。学んだことをきちんと実行していく。そうやって教育に対して真摯に向き合うこと、生徒や保護者と真摯に向き合っていくことこそ、私たち自身の成長につながり、それこそが生徒にとっての投資につながっていくのだろう。

私的感想

この本は5年ほど前に買ったものを読み返してみました。
最近、私はなぜ自己投資をしているのだろう、と考えることがありました。自己投資など、しなければしなくていいものなのに、私のようなめんどくさがり屋がなぜしているのだろう、と。
この本を読んではっきりわかったのは、私は授業料をもらう対価として、きちんと生徒に『私が関わる価値』を受け取ってもらいたいと思っているのだということです。価値というとおこがましいのかもしれませんが、私と関わってもらったからには、人生が良い方向に180度変わるようなインパクトを与えたいと思っています。そして、受け取ってもらうからには昨日よりも今日、今日よりも明日、もっともっと良いものを受け取ってもらいたいと思っているから自己投資をしているんだということに改めて気づきました。
私は昔から、誰かのためにがんばることはできても、自分のためにがんばることは苦手でした。しかし、自分のためにがんばることは、結果的に誰かを幸せにできるということなのかもしれないですね。
私が自己投資をしているのは、間違いなく生徒のためです。目的がはっきりしているから、ぶれずにやっていけているんでしょうね。ありがとうございます。

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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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