
『サイレント・ワールド2013』これだから午後ローとアサイラムは侮れない……!
(※トップ画像はテレビ東京「午後のロードショー」公式サイトから引用、キャプチャしたものです)
きょう(7月17日)の函館記念。我が◎スカーフェイスは3着に突っ込み、ギリギリ馬券圏内に来たまでは良かったのだけど、肝心の1着ハヤヤッコは一銭も買っていない。
2着の1番人気マイネルウィルトスは当然として、4着に来た12番人気ウインイクシードも昨日の予想で穴に挙げていた隠し玉だっただけに、クソー。
ま、ノーマークにしたハヤヤッコにあれだけ見事な勝ちっぷりを見せられてはぐうの音も出ないし、2着~5着の馬券は全部持ってる、というのは僕の身の回りではよくあることですから、ハハ、ハ……
なので、今日の悲劇は都合よく全部忘れて、僕が先週見たセレクトセールよりも、JDDよりも超個人的に衝撃だったことを気分転換がてらに話しましょう。どうしても誰かに、このことを話して分かち合いたい!
『サイレント・ワールド2013』
あれは7月14日、木曜日の昼下がりのことです。
『エスケープ・フロム・LA』もそうだったのだけど、不意にトンデモない映画をブッ込んでくるからテレビ東京「午後のロードショー」は侮れない。
7月14日に見た『サイレント・ワールド2013』。
ヨーロッパ各地で大規模な火山噴火が連鎖的に発生し、大量の火山灰が地球を覆ったために太陽光が届かなくなり地球は氷河期へと突入してしまうというパニック映画。パリで被災した兄妹は突如襲ってきた極寒と地震を生き残り、父母と再会できるのかという家族愛のヒューマンドラマも描いた作品だ。
と、こう書くと結構な大作のようにも思えるじゃないですか。『デイ・アフター・トゥモロー』っぽいし。実際、午後ローの予告でも大作感を醸し出していましたし、ハリウッド作に負けない演出や力の入った映画なのかなと思っていましたよ。
でも、時間が経つにつれて「ん、これは……?」と、作品の中の天気同様にだんだんと雲行きが怪しくなる。
例えばお兄ちゃんがちょっとしたことで何度も天井を向いてすっ転んだり、妹が空から降ってきたサッカーボール大の巨大な雹を蹴り返したり、ところどころ「何かがおかしい」シーンがたびたび出てくるようになってきた。しかも、バレバレのCGで、だ。
この、人が雑に●んでいく演出や安っぽいCG、確かに見たことあるゾ……CMの合間に慌てて検索したら、出てきた! やっぱりそうだった。
みんな大好きサメ映画で有名な……
『アサイラム』
うかつだった。道理で既視感あるはずですよね。米国アサイラムといえば、みんな大好き僕も大好きサメ映画の快作(怪作?)『シャークネード』シリーズを制作した映画会社。
低予算のB級映画を数多く制作しており、また名作をパク……いえ、インスパイアされたものも多く、そのだいたいがバカバカしい作品だらけ。それゆえ世界各国にある意味“熱心な”ファンが多いのも特徴ですね。
まあ、世間一般的には「くだらない駄作」と評されるのかもしれないけれど、なにせ僕はその「くだらない」ことが大好きだから困ったものだ。そして、アサイラムと分かれば、話は早い。これは『デイ・アフター・トゥモロー』のようにその世界観に入り込んで真剣に見る映画などではなく、お気楽にそのバカバカしさを思いっきり楽しめばいいのだ。
そう思った瞬間、7/14はとんでもなく多幸感に包まれる昼下がりになった。いやホント、突っ込みどころ満載、ネタ満載で全くこちらを飽きさせない。劇中で起こっている災害よりも、次はどんなトンデモ設定が飛び出してくるんだ?とそっちの方にハラハラしっぱなしだった。
まあ、結局、兄妹と父母は無事に再会できたのだけど、災害自体は特に解決したわけでもなく投げっぱなしジャーマンでエンディングを迎えた当作品。普通ね、ただでさえアレなのに、こんな終わり方までしたら文句ブーブーだと思います。
もし、ハリウッド大作と勘違いして映画館まで見に行った人がいたとしたら、どんな顔をして家路につけばいいのだろうか?
僕も、トンデモないクソ映画に2時間使ったなぁ、とは思ったけど、おかげで心の火山灰はすっきりと吹き飛び、とても晴れやかな気持ちになりましたよ。ある意味、カタルシス。
これだから午後ロー、そしてアサイラムは馬鹿にできないのです。
ちなみに翌15日のドウェイン・ジョンソン主演『オーバードライヴ』も、筋肉映画大好きな僕としては当然、見た。
面白かったとは思うけど、あのロック様がチンピラ4、5人程度にボコられてしまうのはいただけない。いやいやいや、それくらい簡単に叩きのめすことできるでしょと、ある意味リアリティないでしょと思ってしまった。
やっぱり、ドウェイン・ジョンソン映画は筋肉で全てを解決してほしいですよね☆
さて、明日からも傑作『アイアンマン』、そして、みんな大好きニコラス・ケイジ、俺たちのケビン・ベーコンと注目どころ目白押しの「午後のロードショー」。
函館記念で負けた馬券の傷口をいやすように、来週も “午後ロー沼”にどっぷりと浸れそうだ(そして、それを人は「現実逃避」と言う)。