詩:『集積回路』
『集積回路』
今どきの自然保護区では
チーターも増えた敵に備えて
群れを構成するのだそうだ
我々のインパラの腿肉を
ライオンに奪われぬように
我々の集積回路を
外敵に晒されぬように
ひたすら集団で獲物を追う
怠惰なやつは自業自得だ
そしてインパラの恐怖も
自業自得的に最高潮に達する
健全で公正な競争状態を維持し
独占、協調、不公正を防ぐのだ
相互依存的状況を数学的な
モデルを用いて研究するのだ
僕のフォルダに保存された高積雲
マサイマラ国立保護区の高積雲
僕とあなたの幸せを願いながら
リビングでチーターの群れを見る
チーターのボスはひつじ雲を仰ぎ
ふぁあと欠伸をしている