わたしは子ども
うちの両親はそれぞれが毒親育ち。毒親同士が結婚して生まれたわたしは、アダルトチルドレンのサラブレッド(世代連鎖)です。わたしの家族は、5歳下に弟と、7歳下に妹。DVモラハラパワハラアル中の父親と支配的でネグレストな母親。家庭にも学校にも居場所のない闇の小学校時代を、4歳までの母親との楽しかった記憶だけを糧に反芻しながら過ごしました。私立中学への入学が第一の転機となり、そこから私立一筋で大学まで入学・卒業し、家から逃げるように結婚までこぎつけます。(お父さん:義理父)
わたしは子どもが苦手です。
苦手というより見るのも触るのも、身震いするくらいイヤです。
飛びついて来られたり、手を伸ばして触られそうになったら後退りして逃げます。
「こっち見るな、こっち来るな」と念じているので、子どもの方でも「この人に近づいてはいけない」と察知しそうですが(笑)
それは小学校の時に弟妹の世話を一手に引き受け、自分の子どもへ注ぐはずの労力もすべてを使い切ったから。
と思っていました。
ニュースでキラッキラな「愛」とかついた名前の子どもが虐待されて殺される話を見ては腹がたち、電車で親子が幸せそうに並んで話をするのに腹がたち、自分でも意味がわかりませんでした。
Kくんと結婚したときも、「とりあえず、子どもはまだいらないよね?」と確認しあっていました。
お父さんならもちろん手放しで、うちの父親ですら「子どもは(ガキは)嫌いだ」と言いながらも、実際に孫でもできたら嬉しくて嬉しくて好々爺になって構うんだろうな、という気はしましたが、やっぱり自分の子どもを持つことは考えられませんでした。
Kくんとわたしと妹さんの3人で一緒に飲みに行ったとき、妹さんから「どうして子どもを作らないのか」聞かれました。
どうして?
わたしには漠然とした不安がありました。
《わたしはきっと自分の子どもに虐待をしてしまう》
弟や妹に怪我をさせたこともあります。
子ども(妹と弟含めて)がかわいいなんて一度も思ったこともありません。
例えば女の子ができて、娘がかわいすぎてKくんがわたしに構ってくれなくなったら?
(いや、普通お父さんなら娘に構うし、かわいがるものでしょ、かわいがらないほうがよっぽどヤバいでしょ。
でも、わたしはきっとかわいがられる子どもに嫉妬する。絶対する。
子どもじゃなくて、わたしに構ってほしい!!)
自分の闇に愕然としました。
……やっぱり、子どもは無理。
「自分の子どもなら、子どもが嫌いでもぜったいかわいいと思うと思うよ?」
そんなわけがない。
勝手なことを言わないでほしい!!
妹さんは黙り込むわたしを見て、自分で子どもを持つことにしたみたいです。このままだと自分の育った名字がなくなってしまうから。