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父の小父さん作家・尾崎一雄と父のこと

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私の父と作家の尾崎一雄さんとの、得難い縁を戦前戦後の風景とともに綴ります。
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#ファミリーヒストリー

父の小父さん 作家・尾崎一雄と父のこと 28

尾崎さんの『大吉の籤』という作品に、父が独立して仕事を始めた頃のことが書かれています。大…

atsuko
4年前
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父の小父さん 作家・尾崎一雄と父のこと 27

私の誕生日と両親の結婚記念日は、同じ五月二十一日です。結婚してちょうど一年後に生まれたの…

atsuko
4年前
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父の小父さん 作家・尾崎一雄と父のこと 26

現代に生きる私たちにとって、お金はなくてはならないものです。このお金は、時に人を助け、時…

atsuko
5年前
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父の小父さん 作家・尾崎一雄と父のこと23

カエル、といえば、タフンバリ。おはぎは、ハンゴロシ。あんころ餅は、ミナゴロシ。子どもの頃…

atsuko
5年前
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父の小父さん 作家・尾崎一雄と父のこと22

子どもの頃から、我が家には何かしら動物がいましたが、その多くは訳あって我が家にやってきた…

atsuko
5年前
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父の小父さん 作家・尾崎一雄と父のこと21

ハイパーインフレという言葉。最近だと、南米のベネズエラが思い起こされます。今年一月に記録…

atsuko
5年前
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父の小父さん 作家・尾崎一雄と父のこと20

父にとって姉のような存在だった従姉の世都子さん。彼女のことは何度か書きましたが、世都子さんは、父が宇久須村から修善寺に移ってからも、ちょくちょく様子を見にきてくれたそうです。父を引き取った家での待遇が目にあまり、「まアちゃん、あんたは近くにできた戦争孤児の施設に入ったほうがいいんじゃないか」と心配されたこともありました。 戦争孤児の施設。当時、どんな様子だったのでしょうか。二年前、終戦記念日前後の朝日新聞に、戦争孤児についての記事がありました。戦争孤児の会代表の金田茉莉さん

父の小父さん 作家・尾崎一雄と父のこと19

新しく始まったNHK連続テレビ小説「なつぞら」は、父の琴線に触れるようで、珍しく見続けてい…

atsuko
5年前
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父の小父さん 作家・尾崎一雄と父のこと18

父がぼそりと呟きました。「三月がやっと終わるな」。父にとって三月は辛い月です。家族を失っ…

atsuko
5年前
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父の小父さん 作家・尾崎一雄と父のこと17

私の父の両親は伊豆出身で、私の母の両親も伊豆出身です。なので、東京の東の端っこ育ちの私で…

atsuko
6年前
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父の小父さん 作家・尾崎一雄と父のこと16

父のことを書き始めて約半年、この間、私の手元には、尾崎さんの全集や単行本だけでなく、尾崎…

atsuko
6年前
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父の小父さん 作家・尾崎一雄と父のこと15

ここしばらく、父を襲った東京大空襲の不幸について書いてきました。父は「僕のことばかりじゃ…

atsuko
6年前
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父の小父さん 作家・尾崎一雄と父のこと14

父が家族の骨を持ち続けた話は、ずいぶん昔に聞いた記憶があります。でも、その骨、最終的には…

atsuko
6年前
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父の小父さん 作家・尾崎一雄と父のこと13

父は、辛いことがあると、頭がぼーっとして、頭痛が続くといいます。尾崎さんが亡くなった時、母が亡くなった時、同じ症状が出ました。発端は、東京大空襲で家族を亡くしたことにあり、そんな父の深い深い心の傷を、娘である私は、あまり感じることもなく、のんきに育ちましたが、それでも、それなりに生きてきて、ようやく最近、父の悲しみの片鱗を感じられるようになり、こんなふうに文章に残す作業を続けています。 東京大空襲で家族全員が亡くなった報を受けた父は、学校から戻るや大わらわとなり、とにもかく