父の小父さん 作家・尾崎一雄と父のこと20
父にとって姉のような存在だった従姉の世都子さん。彼女のことは何度か書きましたが、世都子さんは、父が宇久須村から修善寺に移ってからも、ちょくちょく様子を見にきてくれたそうです。父を引き取った家での待遇が目にあまり、「まアちゃん、あんたは近くにできた戦争孤児の施設に入ったほうがいいんじゃないか」と心配されたこともありました。
戦争孤児の施設。当時、どんな様子だったのでしょうか。二年前、終戦記念日前後の朝日新聞に、戦争孤児についての記事がありました。戦争孤児の会代表の金田茉莉さん