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#宿命の泡沫紋章 第Ⅷ章第78節

さて、現代と始祖時代の入り交じるお話の続きです。

今節では、かなり滅茶苦茶な事をしでかしている人がいますね(致し方なくも)。



アポロは正編第Ⅷ章第75節で、ゼラフィーがアポロの精神世界まで乗り込んできて助けてくれた時の繋がりを通じて、今度はゼラフィーの精神世界にやってきたようです。

(アポロがゼラフィーに「君だって、何も知らないまま終わりたくないでしょう?」と言っているのは、人生が終わらされるというよりも「また記憶を消されちゃうかもよ?」みたいなニュアンスで言っているようです。

 実際このまま放っておいたらどのような事になるのか、アポロにも分からないわけですからね。

 多分アポロにも、ゼラフィーが見ていた始祖時代の記憶が見えたのでしょう。)

しかもゼラフィーの魂の石まで現実世界から持ってきているので、かなりの離れワザを使ったものと思われます。

(その離れワザをどうやったのか詳細は不明ですが、教会の教壇に置いてあったはずのゼラフィーの石がどういった経緯でアポロの元に来たのかは後々書きます)。

続編第Ⅶ章第64節に少し書いていた「魂の核と魂の力の欠片である例の石の力が合わさると絶大な力を持つ事になる」というのは、つまり今回のような状態の事を示しますね。

・・・やはりなんだかんだ言って、この物語の中で一番無茶苦茶しているのはアポロという気がしますが・・・;

(元々、この物語の初めにアリストが無茶をしないようについてきたはずなのですがね。

 しかも、通常運転時はさほど体力も無いはずなのですが。

 まぁ、今節のお話は精神世界で起きた出来事であり、宿命物語のメインキャラの中ではアポロが一番精神力は強いと思います。)


今節の後半部分は、始祖時代の氷海属性の継承者であるシュレアルの一人語りですが、この辺りの記憶はアポロの魂のどこか片隅に残されていたものでしょう(一部、エリオルの記憶もありますが)。

この中で、この物語において結構重要な事をたくさん話してくれているので、頭の片隅に入れておいていただけると良いかもしれません。

著者の感覚では、彼らが元々エリン伝承の存在として創られたわけではなく、やむを得ずこの地にやって来た彼らの紡いだ(あくまでもこの物語上の種族である光翼ダーナ族の)歴史がこのエリンという島国の伝承の一つになった、みたいなイメージです。


最後に、創世の神族達がエリオルの道標(道しるべ)として作ったものについて、少し解説を入れておきます。

(いつの間にかついている彼らの姓は、自分達で決めたものと思われます。)

ファエラルの作ったペンダントというのは無論、属性継承者達が持つエリン十字のペンダントの事ですね。

ライエルの作った天衣無縫の服というのは、正編第Ⅲ章の第27節、第29節、第31節、第33節、第Ⅳ章の第42節にて各キャラが着ている継承者が受け継いでいく服の事です。

メレイルが作った歴史聖書も言わずもがな、後に光翼ダーナ族の歴史聖書となる『ディーナシーの書』の事。

そしてシュレアルが作った氷のナイフというのは、正編外伝Ⅱにて登場した二本のナイフの事ですね。

(もうひとつ最後に余談ですが、今節のタイトル「三尺秋水」というのは四字熟語であり、研ぎ澄まされた刀が放つ光の事を指します。)



本日も、ご愛読いただき誠にありがとうございました (^_^)ゞ






中高生の頃より現在のような夢を元にした物語(文と絵)を書き続け、仕事をしながら合間に活動をしております。 私の夢物語を読んでくださった貴方にとって、何かの良いキッカケになれましたら幸いです。