#宿命の泡沫紋章 第Ⅵ章第61節
閉ざされた村問題が解決したところで、これからようやく帰路に就く事が出来ます。
少し長めな節ですが、例によって会話文が多いです。
フラノさんの髪は白ですが、これは夢魔エインヘリヤル族では珍しいことではなく、黒髪の人と白髪の人が半々くらいでいます。
エインヘリヤル族はレモンバームに案外呆気なく武器を飛ばされてしまったように、外の世界から来た人との交戦はあまり慣れてはいないようです。
身内で訓練しているとはいえ、外の世界と隔絶した生活を送ってきていたので致し方ないことかもしれません。
ただ時によって馬鹿力を出すことが出来るようで、つまり今回のフラノさんの件もそういう事ですね。
ただ今まで見てきた中でなんとなく分かった方もおられるかもしれませんが、エインヘリヤル族の人達は翼で飛ぶ事が出来ません。
昔は飛ぶことが出来たようですが、使うことが無くなって長らく経っているのか、いつの間にか飛ぶ為の力が退化してしまったようですね。
(夢魔族についてのもっと詳しいお話も、いずれ外伝で語ろうかと思っております。
あと最後の方で言及されているアポロの父方の曾祖父の話も、外伝で少し語ります。)
今回アリサが姿を現しているのは、本当にたまたまみたいなものです。
満月の光の下でレモンバームに力を貸してもらった時のみ他の人にも見えるように姿を現す事が出来るアリサですが、満月の夜でありレモンバームが長剣を取り出した関係で偶然アリサの姿がミロスに見えた、といったところでしょうか。
まぁ、つまり光の加減ですね(?)
それにしてもレモンバームは正編の時といい、古傷が開きすぎです;
レモンバームのバンダナターバンは、正編外伝Ⅲで剣の師匠とも呼べる人の息子であるミッド・ハーヴェスターに作ってもらったものなので、レモンバームにしては珍しく結構強いショックを受けているようですね。
(表紙絵のようにアリサやレモンバームに月のイメージをよくつけているのは、マイケル・ティエラという人の作ったハーバルタロットというものがあって、そのタロットの月のカードにハーブのレモンバームが割り当てられているのが理由の一つです。
無論レモンバームが持っているタロットカードも、このハーバルタロットをモデルにしています。
自分はタロットはさほど詳しくないのですが、デザイン性が気に入っているのでそのイメージを加えています。)
最後にこっそりとヴァナディースが現れていますが、何をするわけでもなくゼラフィー達が去っていくのを意味ありげに見つめています。
彼女は今、一体何を考えているのでしょうか。
今回も、ご愛読いただき誠にありがとうございました (・∀・)