#宿命の泡沫紋章 第∞章第100節
さて、今回のお話にて「宿命物語シリーズ」は最終回となりました。
ここまで長々とお付き合いくださった方々、本当にありがとうございますm(_ _)m
終章の初めに書いてある言葉は、アイルランドで語られる金言のようなものです。
続編本編第Ⅷ章第80節では書かなかったと思いますが、ヘイムダル教会に寄付したのは勿論ゼラフィーです。
(故意にではないにしても、自分が教会を破壊してしまったようなものなので。)
正編以来登場していなかったメロとミランダが久しぶりに登場したのは、ただ単にこのまま著者が放っておきたくなかったからです(笑)
メロも、以前に比べて性格がだいぶ柔らかくなったみたいですね。
エクレアが怖がりながらもレモンバームの背中にひっついたままゼラフィーの様子を伺っているのは、好奇心はあるけど知らない人は怖いという心理からでしょうか。
(エクレアについて「誰に似たのか分からん」とレモンバームは言っていますが、後でミルフィーユさんに「貴方が子供の頃によく似てるわよ」と言われて何も言い返せなかったのだとか(笑))
カモミールはハーブの名前から(レモンバームもハーブだから)、エクレアはお菓子の名前から(ミルフィーユもお菓子だから)。
(カモミールは当初もっと髪が長い予定だったのですが、その色も相まって何処かの初音さんみたいになりそうだったのでこの長さになりました(笑)
あともう一つ余談ですが、アイルランドのマンスター州にはクレアという地域があります。)
ゼラフィーとミエさんの子供達はそれぞれ「エトワール(フランス語で星)」「リュンヌ(フランス語で月)」「ソレイユ(フランス語で太陽)」です。
あとアリストとメリッサの子供のオッドアイというのは、継承者同士の子供に稀に現れる半分ずつ属性の力を受け継いだ現象です。
地と炎のなので、目の色がそれぞれ橙色と紅色になっています。
アリアは音楽用語から、ベルガはアロマでよく使われるハーブ「ベルガモット」から取っています。
ゼラフィーは「だいぶ変わった」と言っていますが、アポロが変わったのは髪型と身長と声くらいです(やっぱり結構変わってる;)
髪は本編第Ⅹ章第98節の表紙絵で一度短くしていましたが外伝Ⅷにて再び伸ばしており、最終的に髪を色々扱うのがかなり面倒くさいという事にやっと気付いたのか、今やバッサリ切ってしまったそうです。
(アポロはかなり頭の回転が早いのに、たまに妙に抜けたようなところがあります。)
さて、ようやくここまで走り抜けてくる事が出来ました。
これもひとえに、ここまで飽きず疲れず呆れずにお付き合いくださった読者の皆様のおかげです。
改めて、感謝申し上げます (*^_^*)
(初めからずっと読み返してくださっている方もおられるようで、本当に恐縮でございます m(_ _)m)
物語の幕の引き方も色々考えはしたのです、「彼ら自身を最も特徴づける力を失って終わり」とか「結婚終わり」とか「次の世代に主導権を渡して終わり」とか、いわゆる王道な終わり方も色々ありますよね。
ですが彼ら自身や種族の物語はここですっかり終わってしまうワケでもなく物語外でも続くのだろうと思い、このような終わり方にしました。
(勿論、上記のような王道の終わり方を否定しているわけではありません;)
物語自体は一年くらいで終わらせる予定だったのですが、外伝込みで1年3ヶ月くらいかかってしまいました。
まぁ、とりあえず3月いっぱいで終わらせる事が出来たので良かったかなぁと思います σ(^_^;)
この宿命物語は中学生の頃に書き始めた物語が元となっておりまして、完全に元のままでないしてもかなり多くの設定を現在に至るまで引き継いでおります。
ただ正直世に出せるレベルのものなのか悩んではいたのですが、ある時に登場キャラ達に「別に自分達は君の所有物じゃないから」と言われた事をキッカケに「確かに」と納得した為、彼らを旅に出すような気持ちで世に送り出す事を決めました。
自己満足だけでなく、彼らの存在を見出すと共に一つの形として世に出しておこうと思ったわけですね。
それでも少し前まではまだ迷いがあったのですが、30代に入ると「一度、脳の構造が変わる」という話も聞きまして、確かに以前ほどの迷いはなくなっていたので脳の構造が変わったのかもしれないなぁと思ったりもしました。
それにハッキリとした期限を設けないと作品は完成しないというのも、文章に多くの修正箇所が見つかったのを手直したり、挿絵を描きまくったりしないといけないと自分に義務付ける事で、身を持って実感出来たのではないかと思います。
(このnoteという場所は、そういった意味でもクリエイターにとって修行の場なのかもしれませんね。)
そしてここまで書いてきた内容で理解された方がおいでになるかもしれませんが、この物語における創造主のモデルの一つが著者自身でありました(もちろん自分がこの物語における神!とかいう意味ではありません)。
物語の中でも登場キャラ達が創造主に反発し意見しているように、彼らにこの物語を書かせてもらっているのに我が物顔で自分勝手に物語を書き綴っていた頃。
それで上手く書けない事に気付いて悩みながら、いつの間にか彼らが勝手に動き回ってくれて先導してくれている事に気付いたという事がありました。
(著者は未だにこの現象を、「靴屋の小人現象」と呼んでおります。
多分、夢もこの一種みたいなものかと思いますが。)
それからはさほど文章や絵を描く事に迷いもなく(色々調べたりする事はありますが)なったので、彼らに感謝すると共にある意味では畏敬の念を抱いているわけであります。
(ついでに一つ言っておくと、この物語を終わらせてしまうと自分が無気力になってしまうのではないかという懸念が若干ありました;
ただまだ書かないといけない物語がたくさんあるし、その後にもずっと放置しているゲーム制作もあるし、読まないといけない本もあるしで無気力になっている暇はないですね(笑)
ちょっと余談ですがマルセル・プルースト著『失われた時を求めて』も、もうすぐ読み終わりそうですw)
この物語では多くの解説文を入れておりましたが、一応解説を読まなくても全然問題ない作りにしているつもりです。
そしてアイルランド伝承を中心モデルにはしてはいますが、あくまでも書いているのは日本人ですので色々と誤差が生じているかと思います。
しかもアイルランド伝承の全てを網羅しているわけでもないので、興味のある方は実際にアイルランドについての本を読んだり現地に行ってみたりする(今は難しいでしょうが)事をオススメ致します。
(アイルランドの事も含め、海外に興味を持っていただく事もこの物語の一つの目的だったのかもしれません。)
なのでこの「宿命物語」は、あくまでも一つの物語として楽しんで読んでいただけたら良いのではないかなぁと思っております。
最後に、クリエイターページトップに固定している「宿命物語シリーズにつきまして」の記事は、もう100以上のスキをいただいておりますし、物語自体が幕引きなので、一週間くらいしたら別のものに変更致します。
その代わりに「宿命の泡沫紋章」のマガジンページトップに置いておきますので、再度確認したい方はそちらからお願い致します。
これからしばらくは「夢で見た中二物語」や「夢筆の抽象画」を中心に投稿していこうかと思っております。
ここまでお付き合いいただき、本当にありがとうございました m(_ _)m
では、また次回の記事にてお目にかかりたいと思います。
本日も、ご愛読いただき誠にありがとうございました \(^o^)/