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#宿命の泡沫紋章 外伝Ⅶ【第2部】

ようやく外伝の挿絵が出来ましたので、続きを投稿したいと思います。

例によって、今回のお話も長かったですね(笑)



そういえば正編外伝Ⅲでは書き忘れていたのですが、シェーナさん達の種族はガイボルガという人間族です。

(アイルランド伝承の英雄クーホリンの師匠であるスカサハが、クーホリンに授けた槍の名前ですね。

 まぁ、シェーナさんは槍ではなく剣使いですが。)


前回の解説にてアイルランドは地震がほとんど無いと書きましたが、もちろん皆無なわけではありません。

そして地震の少ない国ゆえに、いざ地震が起きると非常に恐ろしく感じるそうです。

(その為か、地震大国である日本は結構恐れられているのだとか;)

魂の力は万能ではないので実は使うタイミングが難しく、自分達だけでは制御しきれない自然の力も多く存在します。

(実際にサンさんは昔、力の使いすぎでぶっ倒れています、、、正編外伝Ⅵ参照。)

継承者のものでさえ無敵ではないので、継承者以外の人にとってはあくまでも一つの手段でしかないのです。

(途中で頭上から降ってきた石をシェーナさんが剣で弾き飛ばしていますが、西洋の剣って日本の刀とは違って打撃武器的な側面が強かったそうですね。)


サンさんが「狭間の場所」と考えている場所に関しては、また後の外伝に詳しく出てきます。

地属性の予言は神様絡みでないと出ない場合が多く(全てが全てというわけではありませんが)、本能的(野性的?)な勘は雷属性の方に分があります。

なので今回のように地震の予測がつかない場合もあるのですが、レスターさんは予感みたいなものに導かれてやって来たので、ある意味神様の助けなのかな?みたいな事をサンさんは考えていたワケです。

(そういえばレスターさんは猫に導かれて遺跡内に入ったわけですが、猫は安全な抜け道を知っていたようですね。

 ところでクラッシュ症候群というのは、地震や事故が起きた際によく出るワードですよね。

 クラッシュ症候群とは長時間大きなものや重いものに身体を挟まれていた際、挟まれていた箇所の体内に毒素がたまり、その圧力がなくなった時に毒素が一気に身体の中に巡ってしまう為に起こる現象の事です。

 これは命にも関わるものなので、災害が起きた際などには気をつけておくべき事ですね。)


この宿命物語内では実在の名前はあまり出さないようにしていた(レンスターとかは普通に使っていますが)のですが、シュケリッグ・ヴィヒールだけは実在の遺跡名を使っています。

というのも勿論ミッシェルさんとサンさんの名前の由来になったからですが、本当は決めた順番が逆だったりします。

つまり著者はちゃんとした設定が出来る前にミッシェルさん達の名前をつけてしまった為、この遺跡から取ったというのは後付け。

その証拠に、当時はこの名前が何語にあたるかなど考えていなかったので(多分)フランス語です(モン・サン・ミッシェルからイメージしたのが最初かと)。


このお話の中で、正編の始めの頃から色々書いていた地属性の予言能力の由来がようやく分かりましたね。

エリオルが生まれ変わってくるのをタイム君が予言した事、ここから始まった能力なのです。

そういえば雷属性の勘が働く力の由来については解説を逃していたのですが、(生まれ変わってくる前の)エリオルが神様に例の天罰を食らった時、密かに受け継がれた(もしくはかすめ取った)能力なのです。

こういった特殊事項があるので、地属性と雷属性は文字通り神がかった能力を持っていたわけです。

(今回のお話の最後の方は構成が複雑ですが、エリオルとタイム君の話は5000年前くらい、ラッシュさんとレスターさんの話は5〜60年前くらいの話という事になります。

 ただ外伝Ⅲに書いたとある事件の為、レスターさんは誰と妖精の丘に来たのか覚えていないと思います。)


タロットカードの祖は未だにハッキリと分かっていないらしく、一応エジプトのヘルメス・トリスメギストス(ギリシア神話のヘルメスとエジプト神話のトートが一つになった存在)なる存在が黄金の葉から作り出したものであるとかなんとか(諸説あります)。

この説をモチーフの一つにしたのが今回の物語で、後にエーメルさんがアリサに渡して今はレモンバームが持っている例のタロットカードのお話となります。

著者はハーブがデザインとして描かれている「ハーバルタロット」というタロットカードが好きなので、そちらをイメージモデルにしています。

(タロットカードは通常大アルカナ22枚と小アルカナ56枚の合わせて78枚組ですが、ハーバルタロットは表紙的なカードと裏表紙的なカードが1枚ずつ含まれているので全部で80枚組なのです。)


実は今回のお話は続編本編でゼラフィー達がフィアナ村に立ち寄って再び旅立ったすぐ後くらいの時期のお話で、最後の方に出てくるミカエルとウリエルの会話が続編第Ⅹ章第91節の天使と神様の対峙に繋がっていく事となります。

(最後に余談ですが、天使や神様は一応人型の存在として描いてはおりますが、多分人間以外の動物などからしたら自らと同型の存在として認識されているんだろうなぁと思ったり。

 外伝Ⅰに出てきた神様は、わざわざ人型になって旅していた為に初めは人間として認識されておりましたが。)



今回も、ご愛読いただき誠にありがとうございましたm(_ _)m





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東南浅葱@夢と絵と物語に関する記録
中高生の頃より現在のような夢を元にした物語(文と絵)を書き続け、仕事をしながら合間に活動をしております。 私の夢物語を読んでくださった貴方にとって、何かの良いキッカケになれましたら幸いです。