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50歳のラブレター*11月22日にむけて

もう2023年も終わりの始まりといった感じ。
いい夫婦の日にはもう少し時間がありますが、
時間があるからこそ、見つめあう贅沢を楽しむといいと思います。
長くいればいるほど、お互いが同じ生活協同組合の
同僚という感じがしないでもないと思うのですが、
世界中で一番自分のことを心配してくれる異性は、
なにものにも代えがたい存在だと納得できるはず。
お互いが「いなくなると不便」な存在であれば、
それだけでもう絶対、上等な関係を築けている証。



今日は何の日か知ってますか?

私達の日です。

いいふうふの日。

それに明日は勤労感謝の日。

人よりもたくさん忙しい思いをしながら、
ずっと真面目に働いてきましたね。

お疲れ様でした。

それから私のためにもどうもありがとう。

ずーっと来る日も来る日も休むひまもあるようで、ないようで・・・

玄関から送り出して、夕飯の時間に戻ってくるまで心配しました。

「ただいま~今日のおかずは何かな~」って子供みたいなセリフで
帰ってきてくれるのが一番の安心の材料でした。

お料理は家事の中では一番好きだったけど、
その分苦手なお掃除、見て見ぬふりもしてくれましたね。

思い返すといろんなことがありました。

時々、時間を見つけてする夜の散歩は楽しみでした。

川向こうの街の灯りや遠くに浮かぶ島を見ながら、
お決まりのコースを手を繋いで散歩しましたね。

あなたの話す昔話がいつしか私の記憶と重なり、
もう今では私の思い出となりました。

あなたの作った入り口のアーチに吊るしたランタンに
灯をともす幸せ、花壇を私の希望通りにデザインしてくれる幸せ。

そんな小さな幸せを日常生活の中にたくさん貰いました。

仕事のこととか、外でのお付き合いのこととかは
よくわからないまま過ごしてしまったけど、
いつもあなたのいう事を守って、信じていることで
なんだかいつもちゃんと物事が運んでいきました。

どうしてなのかな?

それに言わなくてもちゃんと私の気持ちを分かってくれる。

どうしてなのかな?

みんなに仲がいいねとか、情熱的な恋愛結婚ですねとか
言われたこともあったけど…そんなことはなかったよね。

付き合い始めにドキドキはあったけど、どちらかと言えば
穏やかな気持ちで、昔から知っていたような安心感ばかりでした。

それにあなたはいろんな恋愛をしたかも知れないけど、
私にはたったひとつのロマンスでした。

初めて2人で直島でデートした日のことを覚えていますか?

船から見下ろした赤いかぼちゃや、地中美術館の中から眺めた空や
あちこちで2人っきりの静かな時間を過ごして、
別におしゃべりなんかいらなかったよね。

こんな風に一緒に時間を過ごせる人なんだと思って不思議でした。

マンション暮らしは物足りなかったけど、
2人で行きかう人を眺めたり、花火に歓声を上げたりしながら
毎日空を見上げて、私のしつこい話にも付き合ってくれたね。

どうもありがとう。

そう、いつもみんなにどうもありがとうって
ちゃんと言ってくれるあなただから好きになったんだった。

病気に苦しむ声も姿も目をそむけてきてしまって、
そんな私の為に随分辛い思いをさせてしまったのかもと、
それだけが心残りです。

あなたがいなくなったあとも
宝物のような、あなたの存在を示すものに囲まれて、
昔のように穏やかな気持ちで、毎日を暮らしています。

メモリスティックに保存してくれたあなたのお気に入りの曲を
ことあるごとに聴きながら、私を励ましてくれるあなたの
永遠の愛情を年を重ねるごとにかみしめています。

もっと何年か経て、白髪のしわしわお婆ちゃんになって、
そちらの世界で再会しても、昔のように腕枕しながら
「愛してるよ」って私の耳元でそっと囁いてくれますように。

ずっと一緒に生きてるみたいだったから、
「淋しくなかったよ」って、その時は一番に報告しなくちゃね。


花の種じゃなくて、苗を買ってもいいですか?あなたのサポートで世界を美しくすることに頑張ります♡どうぞお楽しみに♡