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日本語という音楽*隣人愛も考える

韓国籍の友人はいたけれど、
韓国語が母国語と呼べる友人は居なかった。

既に死語かと思うが、
その昔は「文通」というコミュニケーションが流行り、
私でさえも、カナダ人や韓国人と
心の友になるはずだったが、少し無理があった。

カナダ人はともかく、韓国人の彼は
「あなたたちの昔の行いは許してあげようと思う」とか
時々、翻訳ができても、意味の摩訶不思議な文章に
出合うので、答えようがなく、嫌気がさした。

中国人の女の子と、日本語で文通していた頃、
リアルの会話で初めて知ったことがある。

「想像してた通り優しい声」の感想のあとに、
「日本語は、私達には音楽みたいに聞こえる」と
何気なく、教えてくれた。

お隣の韓国語や中国語は、その発声の仕方から、
うるさかったり、きつく聞こえたりするけれど、
彼らが日本語を話すと普通に優しかったり、
がらりと可愛らしい人に変わる。

偏見は、言葉の作り出すイメージもあるのですね。

コピちゃんは、まるでトトロが人間になったみたいな、
色白で、品が良く、笑顔も抱きしめたくなるし、
お腹もなでなでしたくなる韓国人の男性。

お隣の国では、
「整形はいわゆるエチケット」の
文化が根付いてしまい、
又聞きで、知人女性が隣国で就職した時、
「こことここのシミを取ってきなさい」と
最初に上司に言われて、衝撃を受けたとか聞いた。

文化は文化なので、「そうですか」とは思うけど、
コピちゃんは、その文化を受け入れてなさそうで、
自然体の、生まれたままのトトロ感に癒される。

コピちゃんは、彼の友人の、
YouTuberさんの動画の中で、時々会える。

山から見下ろした冬の小樽の景色に、
まるで天国だ、美しいと感動し、
ラーメンをすすりながら、反日教育の謎を解き、
「上の人達の遊びに付き合う必要がない」と
人間らしく語る。

笑っているだけのトトロではなかった。

動画では、韓国人が日本旅行にやって来て、
景色を楽しみ、食事風景を流すだけのものだ。

再生回数や登録数も意識しているからか、
登場する韓国人の方々は一生懸命、
これでもかこれでもかと
あらゆる言葉で良い面を上げまくる。

美味しいものをご相伴した気分で眺めるが、
自然と言葉の選び方の違いにも注目が行く。

「日本人のこういうところは学ばなければ」

「日本人は食べることに真剣」

と、登場人物が変わっても口を揃えたように話す。

そうなの?

鈴虫の声は季節の風情ではあるが、
西洋人は右脳の音楽脳で雑音と同じように捉え、
日本人やポリネシア人は左脳の言語脳で、
虫の音ではなく、虫の声として捉えるという説がある。

中国人や韓国人も西洋型で、同様に「音」と捉え、
波や風、雨の音、小川のせせらぎなどもそうだという。

そこにほぼ日本人だけが持つ、
特有のYap遺伝子というものが存在すると
物の本で読んだはずだが、それは日本人だけではないと
教えてくれたのもこの動画だった。

日本の景色を美しいと語り、
普段気づかない私達の所作をありがたいものと
感激する韓国人の心は、
もしかしたら日本人より、
より情緒的といえるのではないだろうか。

どんな国にもいい人も悪い人もいて、
言葉が違うというだけで、実はみな一つの家族だと思う。

日本人てなんだろう?

南北に細長い列島は、気候が違うだけあって
おのおのの文化も違う。

方言は聞き取りにくいが、古語からの派生で
離れた場所で、同じ言葉を使っていたりする。

コンビニより多い神社は、
あちこちの山の頂上にまであるのに、
その教義は何もない。

何もないということは、
すべてを受け入れるということだ。

生まれた国籍がどこであっても、
日本の文化を愛し、日本語に心を寄せて、
日本の食事を美味しいと思いながら、
お天道様に恥ずかしくないよう
日本で誠実な暮らしを営んでいれば、
それはもう、
日本人といってもいいんじゃないかと私は思う。



「私の血はワインで出来ている」と
生前語っていた女優さんがいたけれど、
食べ物が果たす役割は実は大きいと思う。

同じ釜の飯を食う、という言葉がある。

夫婦が似てくるのは、
同じ食事をするからじゃないかとの説もある。

日本語という音楽で脳を働かせて、
和食という土台で思考を作り、
その思考は共通意識を作り、
共通意識が生活の在り方を模索する。

その共通意識が、
一緒に良い社会を作り出す力になった時に、
目や肌の色が違っていようが、
言葉に多少の訛りがあろうが、
同じ日本人といっていいのではないだろうか。

日焼けを気にせず働く人たちは、
ラテン系の人の肌の色よりも褐色だ。

白人のような肌の白さの人がいて、
アイヌのような彫りの深い顔立ちの人もいる。

髪が金髪に近い茶色だとか、
目も薄い茶色の人だって、いる。

私の友人は、生粋の日本人のはずなのに
ブルーグレーの瞳だ。

ただ日本の風土を愛する人が、
世界の混血である日本民族の血だ。

日本語という音楽でつながった祖先には
きっと多くの旅人がいたはず。

常に寛容であれと意識すれば、
心理的に遠くても近くても、
隣人とは助け合う存在と分かる。












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