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ジンジンが止まらない朝の思考

蜂に刺された。

人生で初めての経験。

もしかしたら強力なあぶかもしれないけれど、すごい衝撃。

娘が一歳未満で刺されたことがあった。

家の中の茶こぼしに入っていたのだ。

軽いのでおもちゃ代わりに手に取って遊ぼうとしたら、
火が付いたように泣きだした。

もちろん小さい蜂だとは思うが、あの時の心配が蘇り、
あの時の思いを共有する。

痛いという言葉では足りない。

「熱い!」という感じ。

慌てて草取り道具をしまい、自宅に急ぐ。

余談だが「草取り」のことを西では「草抜き」という。

先日「初めて聞きました」というコメントがあり、
草取りの標準語(使用方法として)はなんなのかと疑問に思った。

こちらでは「草取り鎌」という商品名でも流通してるが、
「抜く目的」ではなく、やはり「かき取る目的」の形状に思える。

東と西では土壌が大きく違うのだろうかと考え込んでしまう程だ。

普段、山ガールみたいな恰好で作業しているので、派手な柄でも
落ち着いたベージュの色合いのスパッツを履いている。

ついでにいうと、スカッツも長靴も落ち着いたモスグリーンだ。

花に間違えられる要素はどこにもない。

刺されたのは右足の脛なので、たぶん花の蜜を吸っていたところを、
私が歩いて邪魔をして攻撃したのだと思う。

カーペットローズか、チェリーセージあたりで働いていたところを。

すみません・・・。

でもあなたが蜜を吸えるのは、私が花を咲かせてるお陰だとなぜ知らない?

もしや知っていて、実はそれほど深く刺さなかったかも知れない。

そういうことを、悪あがきのように願おうと思う。

カラスも雀もセキレイも、私が来るとエサがやってくると知っている。

蜂だって蜂なりに、あの小さな体のどこかに感謝の思いはあるはずだ。

それにこのトラブルの予感がしたのか、
今朝は氏神様の鳥居の回りの草取りもした。

たまたま目に飛び込んで、(たまには取ってあげよう)と思っただけだが、
その行いをきっと神様は見ていたと思う。

刺されたショックは計り知れないけれど、ひどくはならないと思う。

絶対。

ああ、ジンジンする。

家に戻ってすぐに、刺された箇所の血を痛いほど絞り出した。

ふと、トランプ前大統領の、こぶしを天に突き上げた写真が思い浮かんだ。

耳の一部が無くなるのは、ほんの少しでも痛いだろう。

それにしても、あの写真も動画も、
日本製のカメラとビデオで撮られたんだから、我々は誇るべきだと思う。

モノづくりニッポン。

私が作るのはアナログな花畑だが、
丹精込めて命をかけることには変わりないはず。

カメラのパーツ工場とかでも痛い思いはするのだろうか。

とりあえず、ジンジンする場所にステロイド剤を塗りまくる。

ようやく、少し安心。

だけど、見る見るうちに回りも赤くなってくる。

初めての経験にタジタジする。

この違和感に「働く細胞」のアニメを思い出して、気持ちを持ち上げる。

今、私の中で細胞が働きだしているのだ。

頼もしいではないか。

汗もかいたのでお風呂にも入った。

シャワーだけでは癒しきれないトラブル。

お湯の温度は夏でも42度だ。

お湯の熱さで痛みが消失した。

人間は二種類以上の感覚をとらえた時に、生命を脅かす方を優先する。

確かに蜂に刺されて痛くはあるが、それは過去の現象であって、
今現在、生命を脅かしているのはお湯の「熱さ」だということだ。

つまり、蜂に刺された傷はすでに些末なことだという証拠。

しかしお湯の温度に体が慣れ、首まで浸かって足を延ばしていると、
また、ジンジンがもたげてきた。

もうすでにお湯の熱さは生命を脅かしていないのだ。

愕然とする。

急いで体と髪を乾かして、その患部を確認する。

(腫れが広がっている・・・)

しかしクラクラするとか具合が悪くはなっていないので、
きっとたいしたことではないのだ。

蜂ではなく強力な、よく刺される虻だったかもしれない。

虻だって(綺麗な花だな~)とフライング中だったかも知れない。


きっとそうだ。

刺した犯人を誰も目撃していないのだもの。

この頃大きな黒い蜂も増えて気味が悪いが、あれではないと思う。

ステロイド剤を全面に塗りたくった。

そう言えば、いいことを思い出した。

エゾシカの糞を久しぶりに見たのだ。

(アイスバーグのバラの惨めな姿は、もしや奴らのせいかも)

一瞬そう思って頭に来たが、実は新発見があった。

それは、私だけではない疑問の解明をしたかも知れないことだ。

時々緑のぷちゅぷちゅとした、
透明性を帯びたメカブの切れ端のようなものを見るのだ。

友人と「あれはなんだろうね~」と話したことがあった。

糞のかたまりが落ちていて、(人間の?)と思う程だったが、
少し近くにはポロポロのがバラバラと散らばっていて、
(久しぶりのエゾシカの糞だ・・・)と脱力した。

スコップを取りに行き、途中大きなホスタの葉を何枚かちぎり、
糞を乗せて近くの川に流そうと思った時だった。

ぷちゅぷちゅのメカブの切れ端が混じっていた。

(もしや時々見つけるメカブの切れ端のようなものは糞??)

それまで考えていたのは、
どこからかカラスがワカメの切れ端を運んでくるとか、
荷物をきっちり積み込まない軽トラがワカメの切れ端を落として、
風に乗って飛んでくるとか、を、不思議だけど、理由にしていた。

どう見てもワカメには見えなかったんだけれども。

緑のぷちゅぷちゅは、もしや雨で形状が変わって広げられた、
乾燥に至る前のエゾシカの糞なのかも?

葉っぱが何らかの形で残っているとか?

分からないがぷちゅぷちゅで頭がいっぱいになってきて、
人間の感覚の単純さに乾杯したくなる。

そもそも食べたものが形作る。

出かけた先のスーパーとかで何度か見たが、
天然あわびと大きなポップで目立たせていても、
その緑の混じった貝殻はどう見ても配合飼料の色ではないか。

備え付け投票箱があれば書きたいくらいだ。

騙すな。

騙すことは時にいい場合もあるが、基本嘘つきは泥棒の始まりだ。

何を考えてもジンジンは消えない・・・。

だけど、買い置きのシップがあったことを思い出した。

こんな場合セラスターテープは嫌だ。

良かった。

ステロイド剤が乾いたので、蜂に刺されたところに大判のシップを貼った。

痛みよりもメントールのスース―感に騙されている。

進んで騙されることはいいことなのだ。

明日は、携帯用の蚊取り線香を買おうと思う。

蚊取り線香のサポートを得て、草取り(or 草抜き)をもう少し!








花の種じゃなくて、苗を買ってもいいですか?あなたのサポートで世界を美しくすることに頑張ります♡どうぞお楽しみに♡