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語彙力ってそんなに必要?

「語彙力を増やしたい」
という相談をされることがあります。

語彙力が豊富というのはどんな状態のことか?
ここが曖昧であやふやで基準が難しい。
言葉が流暢にスラスラ出てくることを
語彙力が豊富だと解釈するのであれば
それは語彙力というより頭の回転が速いのかもしれないし
ただ単にその分野に詳しいから次から次に
言葉が出てくるだけなのかもしれない。

プレゼンやスピーチのように
話す内容を予め決めておく場面での語彙力の豊富さは
事前に調べたり人に聞いたりして
準備・練習をしっかりして
それが語彙力の豊富さとして表れているだけなのかもしれない。

うーむ。

そして語彙力が豊富ということを判断するのは、一体誰?
会話の相手なのか自分なのか。

この語彙力が多い・少ないというのは
自己満足に近いような気がします。
話す場面で言葉にさほど詰まることなく
言いたいことを言えたとして
そこで満足するのはほとんどの場合、自分。
で、ちょっと得意気になったりもする(笑)。

と言うか、そもそもそんなに語彙力って求められている?
と思ったりもするわけです。

ないよりある方が良いだろうけれど
会話においては語彙力の多さよりも
相手に寄り添って相手の話をしっかりと聴く人の方が
相手と良好な関係性を築けるし
プレゼンやスピーチでも
単に語彙力が多いのが良いというのではなく
目的に応じて、聴いている人たちに合わせて
伝えたい核の部分を分かりやすく伝える方が
聴き手の心に響くのではないかと。

そう考えるとそんなに語彙力を増やすことに
躍起にならなくて良いですよ、と
言いたくなってきたりするのです。

ただ、何でもかんでも「スゴイ!」と言ってしまって
もっと別の言い方ができないものか…と言う時には
スゴイ!の深堀をすれば良いわけで。

何がどうスゴイ!のか?
例えば、見た目がスゴイ!
私たちが五感の中で最も使う『視覚』から見たスゴさ。
じゃあ、その「見た目がスゴイ!」というのは具体的にどんな風にスゴイ?

スゴイ!という言葉が出てくるということは
他と比較しているからこそ目の前のそれに対して
「スゴイ!」と感じているということ。
であれば、他と比較してどんな風にスゴイのか
大きさ、形、色彩…もっと出てきそうですね。

てな具合に、発した形容詞(形容詞が多い気がする)に対して
見た目は?感触は?同じ○○との比較は?
という風に頭の中で自分に対して
ちょっとだけ深堀の質問をしていけば良いのです。

その質問に対する答えの語彙力の無さよ…
と気にする人もいますが
勝手に自分で語彙力が無いと決めるには早い。
と言うか、言葉が出てこない=語彙力が無い
ではないですからね。

これは訓練。
語彙力という言葉に踊らされ過ぎず
自分にちょっとだけの深堀質問をしましょう。

そして、1番大切なのは
目の前の人を思いやること。
これはテッパンなのであります。

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