双極性障害Ⅱ型と付き合いながら、働く≒生きる
はじめに
こんにちは。
現在、SmartHRでコミュニケーションデザイナーとして働いています、A5(えーご)と申します。
ずっとずっと更新したかったnoteですが、タイミングを逃し、6年も経ってしまいました…!
前回の更新から6年経った今、「これまで何をしていたのか」「今どんなことを考えているのか」を今回は書いてみたいなと思います。ゆるゆるダラダラと書くので、読みにくいです。先に謝罪します。
新卒〜6年前までのことは以下のnoteがわかりやすいかなと思います。
新卒から今までのキャリアなどをざっくり書くと、紙媒体のデザイナーからIT業界に転職して、デザインが関わるいろいろなこと(ブランディング、ノベルティ制作、キャンペーン企画、記事企画・デザイン、SNS運用、運用型広告など)を実行したり協力したりして4年間ぴったりで退職。その後、SNSマーケの会社でディレクターを経験後、半年の無職期間を経て、SmartHRに入社し現在3年目となりました。
人生の転機になるようなことがたくさん起きた
まず、双極性障害Ⅱ型になった
私は以前から「双極性障害Ⅱ型」ということはX上でもオープンにしていましたが(プロフィール欄などには記載していませんが)、当時のことを振り返りながら書いてみたいと思います。
今思えば、突然発症したということはなく、振り返ると心当たりがありすぎて…発症時期はわかりませんがずっとそうだったんだと思います。笑
でも当時は、なんとなく、この病気は自分からは遠いものだと思っていました。
私は新卒で入ったデザイン事務所時代に激務などで適応障害になったのですが、それからたびたび精神のバランスが危ういときがあり、自分が働けなくならないよう、予防も込めて定期的に通院をしていました。通院を重ねる中で病名がはっきりしたのが2021年頃だったと思います。(この病気はなかなか発覚が難しいのです)
病名が発覚したときは、自分からは勝手に遠いものだと思っていたため、受け入れるのがすごく難しかったです。さすがに違う!と思っていたりしたので、診断書の病名の文字を何度も確認したりしました。治療に対しても、特にこれまでと向き合い方などは変えられていなかったり…病気を受け入れる、というところまでいけてなかったと思います。
病気発覚後も、仕事は好きなので働いていたのですが、忙しかったりとか予想していない出来事があると持病のコントロールが難しくなってしまい、それでも無理してしまった結果、働くことそのものが難しくなってしまいました。
そこで、これまでも抱えていたけれどそこまで大きくはなかった「自分がどうやったら働けるのか」「自分はそもそも働けるような人間なのか」「ずっと誰かに迷惑をかけるのか」という悩みがどん!と出てきました。
この悩みから、病気にきちんと向き合う必要性を感じ始めました。
SmartHRに入社した
半年くらいニートをして、その期間で自分の病気とゆるゆると向き合い始めました。いくら処方された薬を飲んでも、本人に治す気がないと良くならないのが病気なんだな、と実感した時期でした。
精神的にも身体的にも元気になってきたところで、「SmartHR興味ない?」とTwitter(X)友だちが声をかけてくれました。
SmartHRはサービスをユーザーとして利用したことがあり、とても使いやすく、好意的に感じているサービスでしたし、SmartHR社自体が憧れの会社だったので、即「興味ある!」と返信しました。笑
当時のミッション・バリューにとても共感しましたし(※もちろん現在の新しいミッション・バリューにもとても共感しています)、面接でどなたとお会いしても素敵な方ばかりで「絶対入りたい」という気持ちが強くなりました。
そこで心配だったのが自分の持病です。
その時は元気に働ける状態ではありましたが「自分がどうやったら働けるのか」「自分はそもそも働けるような人間なのか」「ずっと誰かに迷惑をかけるのか」という悩みも、まだ晴れることなくありました。
また、「持病があるということをオープンにするのか」ということに悩みました。持病をオープンにするということは、自分は隠していなくてもセンシティブなジャンルのため誰かの負荷になることでもある。かといって言わないで入社すると会社側が想定していないことが起きて結果迷惑をかけることが多い…というのは過去の経験でわかっていました。
いろいろと考えたりはしたのですが、SmartHRのミッションである「well-working 労働にまつわる社会課題をなくし、誰もがその人らしく働ける社会をつくる。」に背中を押されて、「リスクのある人材であること」「もし状態が悪くなってしまった場合の対処」なども共有できるという理由から、オープンすることが会社にも自分にも良いかなと思い、面接時にオープンにしました。
オープンにした状態で採用してもらえたことで、会社へのさらなる信頼に繋がりましたし、今の自分の考え方にすごく繋がっていると思います。その細かな考え方などはまた書く機会があったら書いてみたいなと思います。笑
人生3度目の休職
とてもホワイトなSmartHRですが、1年半くらい働いた後、結局また休職しました。
「また」なのは、人生で3度目だからです(※弊社でははじめてです)。
具体的に何かがあった、というわけではなく原因は自分自身のコントロール不足だったなと思います。まだ病気と上手く付き合って行けていなかったんですね。
双極性障害Ⅱ型という病気は、生活リズム・生活習慣が全て(通院を含む)と今の私は思っています。働き始めると、だんだん余裕などがなくなりできなくなっていき、その結果、普段なら心配のない出来事も自分の許容範囲を超えるストレスになってしまったりします。それで持病の症状が悪化してしまう。
休職したときは、それが積み重なったのかなと思います。寝て起きる、業務をこなす、何か適当に食べる、という最低限のことだけギリギリできている状態でした。(逆に妙に元気な日もあり「大丈夫だ!」と思ってしまったり。それが双極性障害の難しいところです)
今回の休職はもう3回目なので、本気でしっかり健康になろうと思い、健康に良いとされる以下をやってみました。(普通のことかもしれませんが)
朝、同じ時間に起きて散歩をする
朝・昼・夜、しっかり食べる
水を1日2L飲む(記録をつける)
ジムで30分以上運動する
毎日感情の記録をつける
その他にもSmartHRには休職者向け復職プランなどがあるので、それも同時に行っていました(被っている内容もあります)。
これまでも、毎日感情の記録を付けたりなどはしていたのですが、活かされている感覚はあまりありませんでした。ただ書いているだけ、のような。
ですが、休職中の些細なストレスもほぼない状態で行うと、自身が客観的に捉えられるような、フラットな状態になっている気がしました。
結局フラットな状態でないと、曲がった見方をしてしまったりして上手く活かせないのだなと実感しました(曲がった見方になる状態を認知の歪み、と言ったりしますね)。
人生史上一番くらい元気になった復帰後、想像以上にメンバーがあたたかく迎えてくれて「戻ってきてくれてよかった!!」といろんな人が言ってくれて。業務も悩みながらですが楽しくやれています。「なにもできていないかも」と思っていた当時も、そんなことなかったのかなと今は思えています。(当時は、自分に自信がなくても「やっている!」と口に出さないと業務遂行が難しかったので、私が自信がないと感じていると思っていた人は周囲には少ないかもしれません。笑)
今もなるべくフラットな自分を保つ努力も続けています(努力ではなく習慣にしたいのですが)。
双極性障害Ⅱ型になったこと、SmartHRに入社したこと、人生3回目の休職したことは、自分の人生において「病気ときちんと向き合う」「人生を考え直す」機会だったのだと思います。
双極性障害Ⅱ型と付き合いながら、働く≒生きる
私は「病気(特性)はアイデンティのひとつ」という考え方は少し苦手です。なぜなら、自分としては病気はない方が圧倒的に生きやすく、可能性が広いなと思うからです。例えば今も、興味があることも持病や飲んでいる薬の影響で諦めることがあります。
ただ、病気によってもたらされた視野の広がりというのは確実にあり、自分とこの病気は切っても切り離せないものだとも思っているのも事実です。病気になって気づけたこともたくさんあり、感謝をするときもあります。
この病気は罹ってしまうと、服薬はし続けないといけないし(でも合う薬はなかなかないし)、フラットな自分を保つ努力を少しでもサボってしまうと、働けなくなってしまう、それどころか、社会的生活を送れなくなってしまう(と私は思っています)。
でも、私は働き続けたいし、この会社で働き続けたいと思っています。
自分の生きる原動力は「社会の一員であり続ける」ということだと今は思っています。
たまに「無理して働く必要はない」と本当の意味の優しさで言ってくれる方がいます。ですが私は「ある程度無理してでも働いていたい」という気持ちが強いです。だって、お金がないと生きていけないし、働いているという事実で社会の一員と見てもらえることもあるでしょう。働いていないと会えない人だっています。
(もちろん、無理をして周囲に迷惑をかけたり、無理をしてさらに悪化することはあるので、「無理をする」の加減はとても大事です)
働かないと誇りを持てないというわけではないですが、自分にとって「働く」ということは「社会の一員であると実感できること」「自分自身を誇りにえること」の大きな要因になっています。
弊社では「well-working 労働にまつわる社会課題をなくし、誰もがその人らしく働ける社会をつくる。」をミッションとしています。
私自身も「誰もがその人らしく働ける社会をつくる」一員として、働き続けたいんです。将来的に、自分がこの会社に存在することで「誰か」を助けられたらいい、そう思います。
そのためにはまずは、この病気と上手く付き合っていって。それで、日々の仕事を通して世の中に還元していきたいなと思っている、今日このごろです。