フランスの暦話ー2016年9月
過去にお客様にお送りしたマンスリーカレンダーのカードを振り返る、フランスの暦話。2016年9月は、店先に香りが広がる秋の味覚のお話です。もうすでに食べたくなってきました!
2016年9月のA table!
ヴァカンスが終わり、秋めいた頃、八百屋さんの店先の目玉商品は果物から待ち望んでいた「あのキノコ」になります。Girolle=ジロール茸、日本で言うアンズ茸です。
日本では一般的にあまり見ないキノコではありますが、フランスでは秋の風物詩。色は黄金色、名前の通りアンズのような甘いふくよかな香りを持つキノコです。
フランスも日本と同様でキノコ好きですが、種類や呼び方に違いがあります。日本ではカノシタ(鹿の舌)と呼ばれるそうですが、フランスではピエ・ド・ムートン(羊の足)となるキノコ、真っ黒なラッパの形をした死のトランペット=Trompette de la mortと言われる黒いキノコも。(美味しいキノコです。)名前だけ見ていても、とても面白いんです。
売られているキノコはまだまだ土や草がついていますので面倒な作業ですが、調理前はしっかり刷毛やペーパーで汚れを落とします。土の香りがして、秋を感じる瞬間です。
シンプルにバターソテーで香りをたっぷり楽しむのが王道、レストランでも、前菜でよく見かけます。私は個人的に炊き込みご飯が好きです。ジロール茸の炊き込みご飯は、炊き上がった鍋のフタをとると、ふわっと甘い香りが漂い、不思議なことに食べると和風の出汁なのに、どこか洋風の香りをまとっていて、とても美味しいんです。香りを堪能するのには、おすすめな一品です。(Yamada)
2016年9月にあった、おもしろそうなイベント
メドックマラソン(メドック地区)
エヴィアン・マスターズ(エヴィアン)
欧州文化遺産の日(フランス全土)
葡萄摘み宣言(サン・テ・ミリオン)
*イベントは2016年の情報です。毎年同じ月に同じイベントがあるとは限りませんので、ご注意ください。最新のイベント情報については、各イベントホームページでご確認ください。
2021年の後追いばなし
ジロールの炊き込みご飯!今やなんて贅沢な食べ方!と改めて読みながら思いました。
秋に渡仏して、メドックマラソンに参加して、出始めのセップ茸を堪能していた素敵なボルドー滞在。来年は叶うのでしょうか。
2021年のメドックマラソンも開催は見送りになりました。
世界は行きつ戻りつの状況を繰り返しながら、日常を取り戻していくんだと思いますが、次にメドックマラソンのスタート地点に立ったその時、なんとも言えない感動が待っているような気がします。フルマラソンに参加できるだけの体力、回復しておかないと!ですね。