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HRBP REPORT|35名の社員と同期からのフィードバックを重視した「新入社員研修」とは

連載「HRBP REPORT」。株式会社エイスリー(以下エイスリー)のHRBP室が、人材の面から経営と事業の課題解決に取り組む様子をお届けします。

今回は、2023年4月から6月までの約3カ月にわたり実施した「新入社員研修」についてです。担当の中村さんにお話を伺います。

HBRP室 中村 仁音
一社目でデザイン会社に入社し、グラフィックデザイナーとして勤務。その後エイスリーに入社。キャスティングのリーダー、ディレクターを務める。キャスティング事業のサービス向上や業務効率の改善提案や運用、営業サポートも経験。メンタルヘルスの領域に興味を抱き、産業カウンセラーの資格を取得。昨年2022年から、新設HRBP室のメンバーになり、新卒と中途採用の運用と実務を担う。

研修の詳細内容がわかる記事はこちら


新入社員に旅をさせるような気持ちで行った研修とは

研修に取り組む新入社員の様子

ー 今年の新入社員研修は昨年と比べて、どのような部分が新しくなったのでしょうか。

大きく三つあり、一点目が、会社全体を網羅できるプログラムにしたことです。昨年は主軸のキャスティング事業を中心とした内容であったのですが、今年は会社単位、事業単位、また部署単位とさまざまな視点でのプログラムを用意しました。会社全体の理解を深めることで、配属後も自部署のことだけではなく、エイスリーの社員の代表として、取引先と関わって欲しいと思ったからです。
プログラムは多岐に渡り、だいぶ覚えるのにも苦労したかとは思いますが、最終的には会社の紹介ができるまでになり、新入社員からも営業への苦手意識が少しなくなったと言ってもらえました。

研修プログラム内容

二点目が、目標に対して振り返りを行えるようにしたことです。入社した4〜6月までの3カ月間、新入社員全員の共通目標を毎月掲げることで、この一ヶ月でどうなって欲しいか、どう成長して欲しいかを明確化しました。
日報に月の目標に対して今日はどんなアクションをしたかを記載してもらい、隔週では私と1on1で、月末には新入社員全員で振り返りを行いました。

最後三点目が、HRBP室以外の別部署の多数の社員に参加してもらったことです。

ー HRBP室以外の社員は新卒研修に対してどういう関わり方をしたのですか。
まずは、座学の研修の講師です。お手本として新入社員の前で会社説明も行ってもらいました。それから実務を経験する研修配属先の先輩として、業務を教えたり、ランチに一緒に行ったりといった関わり方もありました。

HRBP室内で研修を行うというより、それ以外の部署、ユニットに送り出して旅をしてもらうようなやり方でした。


HRBP室が掲げる「働く幸せ」を、新入社員の研修時から感じて欲しかった

ー 研修を実施するうえで重視したこと、あるいは気をつけたことは何ですか。

HRBP室以外の社員とも関わることで、新入社員に「周りが自分の成長を見てくれている」という安心感を持ってもらいたいと思っていました。また、社員と関わることが会社理解や、配属後の仕事の進めやすさにも繋がるとも思いました。

あとは、何よりフィードバックを行うことです。新入社員が行ったことに対して、良かったことと改善できる余地があることを、必ず伝えるようにしていました。研修配属先の社員の皆さんにも、新入社員にフィードバックをしてほしいと何度も何度もお願いしていました。

さらに同期のメンバーからもフィードバックがもらえるような時間もつくりました。
 
例えばキャスティングのヒアリング研修でいうと、新入社員各々が顧客を想定した電話対応のロールプレイングを行い、まず自分自身で振り返りを述べてもらいます。その後に私がフィードバック、 最後に同期の皆からフィードバックするというような方法をとっていました。

ー  フィードバックについてとても丁寧に行っている印象です。どのような想いがあったのでしょうか。

前の話と重複しますが、自分がどれだけ成長したかを実感してほしかったためです。電話が苦手だったけれども出られるようになったとか、会社説明をうまく行えたとか、そういう日々の行動からでも成長を実感してほしいと思っていました。

人によっては自分自身の成長に気づけず、自己肯定できずに足踏みをしてしまうこともあるのではと思います。しかし、フィードバックを受けることにより自分の成長に気づきが生まれ、自分を肯定する、自分にご褒美をあげられるようになれると思います。その気づきはすごく大事です。その積み重ねが「働く幸せ」につながりますから。

「働く幸せ」の提供はHRBP室が2023年期で掲げていた方針です。新入社員のみなさんにそのようなマインドを研修の時から感じてもらうことで、エイスリーでの仕事にやりがいを持って挑戦できるようになればいいなと思いました。

また密かに、「フィードバックすること」が新入社員の間だけではなくエイスリーのカルチャーとしてもこれまで以上に浸透するといいなとも思っていました。


新入社員同士の着飾らなくてもいい関係と、社員の当事者意識が形成できた

ー 研修を終えてどのような変化を感じましたか。

新入社員一同が会社全体、また一緒に働く先輩社員の理解が深まったことはもちろんのこと、自分の得意なこと、不得意なことや志向などが分かり、自己理解も深まったのかなと思います。
あと新入社員みんなが言っていたのが、「同期とこれほど仲良くなると思わなかった」ということでした。

研修でフィードバックし合うとか、テストや発表を一緒に取り組むだとかといった経験を通して相互理解が深まったのだと思います。相互理解が深まって、着飾らなくてもいい関係になるみたいな。そういう関係って心理的安全性が高い状態で、今後一緒に働くうえで前向きに仕事にチャレンジできることに繋がるのかなと思います。

一方で、会社全体の話でいうと、周りの社員が当事者意識を持って、新入社員の成長をサポートするような空気ができたように感じます。研修の最中も、周りの社員から「新入社員の取り組む姿勢が素晴らしいね」と言われることがあったりとか、自然と社員が新入社員をランチに誘っていたりする場面が見受けられました。

ー 今回の研修を踏まえて、今後行っていきたいことは何ですか。
研修の枠組みは作ることができたので、来年は研修の中身の質を高めることが目標です。「働く幸せ」を提供することを念頭において、引き続き会社をよりよくしていきたいです。


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*本記事に記載された内容は、2023年12月8日公開当時の情報です。その後予告なしに変更されることがあります。 


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