T1のバインド ヴァイス構成
こんにちは、A2です。今回はRedbull HomeGroundでT1が見せたバインドのヴァイス構成について、ヴァイスの強みを考察していきます。まだ2試合しか情報がないため、不足な点も多々あると思いますが、ご了承ください。
ヴァイスの強み
なぜヴァイスを採用しているのか、ヴァイスの強みとはなんなのか。いくつか利点を挙げていく。
・ウルトの強さ
CGZ戦の7ラウンド目で見せたKAY/O+ヴァイスウルトの組み合わせは印象的だった。スキルと武器を使えない状態にし、防衛側は非常に苦しそうに見えた。二つのウルトを組み合わせてAのバックサイトまで取り切ることで相手のリテイクは時間がかかり、スキルも使わなければいけない。
岸さんも言及していたが、このコンボで1ラウンドを取って相手のマネー状況を追い込み、もう1ラウンド取れる、のような計算もこの構成を作るにあたってしているのかもしれない。
・セットに組み込めるスキル
サイファーと違って、ヴァイスにはセットに組み込めるレーザーヴァイン(ダメージ付きのスローオーブ)とアークローズ(フラッシュ)がある。エントリーの際、CTやエルボーに投げることで相手がカバーで出てくるのを抑制できるのは悪くないと思う。そして2つのレーザーヴァインと、クールタイムが短いアークローズというのも評価しているのかもしれない(ヴァイパーのグレ、デッドロックのグラヴィネットは共に1つだけ)。
ヴァイパー弱体化に伴い、バインドではデッドロック構成も出てきた中で、新しい試みとしてのヴァイスだったのだろうと考える。
・ダメージスキル+フェイドのシーズのような役割
これは2試合の中で見られなかったため、考えすぎかもしれないがヴァイスのレーザーヴァインにフェイドのシーズのような役割を投影しているのではないかと思った。T1が採用したレイズ、ゲッコー、KAY/O、ブリム、ヴァイス構成の特筆すべき点は全員がダメージスキルを持っている。という点である。これは、従来のメタ構成であるレイズ、ゲッコー、フェイド、ブリム、ヴァイパーと比べてダメージスキルが一個多い(ヴァイスとフェイドの差)。
それに加え、ヴァイスのレーザーヴァインにはスロー効果もあるため、フェイドのシーズのような役割を担わせて、他のダメージスキルと組み合わせることができる。そういった点も加味しているのかもしれない。
・ネオン対策
今のネオン環境において、ヴァイスもネオンへの対策の1つとなるだろう。シアー(破壊不能な壁)で、ネオンと後続を分断し、カバーを取らせなかったり、レーザーヴァインでスローがかかっているところを狙ったりと、ある程度はネオンへの抑制になる。特にZETAが採用したSPG構成はグラヴィネットなどと組み合わせてネオンの強みを押し付けていく構成なので、苦しい戦いを余儀なくされた。