カヴァティーナ練習中 230930
約40年前、彼は熱中症(昔は日射病という症状)で倒れ入院しました。それがきっかけとなり、以来、彼はある病気とともに生きることになってしまったのです。
詳しく理由を聞くと全てを話してくれましたが、プライバシーもあるのでここで全ては話せません。
ですが、許可をもらったところだけ彼の話そのままを書きます。
隠してる所もたくさんあります。
彼の話
その病気は突然発作を起こし倒れてしまうのでやっかいだ。また発作中の記憶はほとんどない。
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女性とは普通に付き合ってたが病気のことを知ると多くが離れていく。
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でも、そんな私のすべてを知っても変わらずつき合ってくれる女性が現れた。
その女性が妻である。
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結婚してからというもの妻は私の病気を治そうと努力してくれたのだ。
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妻の探し当てた病院に名医がおり検査を重ねて私の発作原因を探し当ててくれた。そして新たな薬を処方されたのだ。
その薬は見事に合った。
発作はなくなった。完治とは言えないが寛解だ。
そこまで20年もかかったのだ。
寛解と言っても、発作を起こした「その時や場所を思い出す」と誘発されることがある。発作を起こした場所や記憶は多岐におよぶ。ギター、ビートルズの曲、ゲーム、ゴルフ場、会議場、広場や広い景色、ドーム、新幹線なども。
他にも色んな物や場所が制限対象となった。
いつもそこが原因ではなく、たまたまそこで発作を起こしたことなんだろうけど、記憶に入り込み制限対象になっていった。
あるいは特に気をつけて、その物や場所を忘れるように努めていた。
記憶の多くを捨てた気がする。
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しかし、そうすることで寛解から完治に近づいていた。
…。
なのに再発した。。。
5年前だ。
ショックだった。
しかし、そんなことで落ち込む暇もない。。
運転中に発作が起こったのですぐ休職し、後に退職した。
運転中に発作を起こし意識朦朧としたまま、どこを走っているか分からなくなったのだ。たまたま事故にはならなかったけれど事故になっていれば、もうこの地で生きていけない。
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再び、妻は医者を探してくれた。そして、今度はより良い医者にめぐりあい、より合う薬を処方された。
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完治に近づいていた病が再発し退職となれば、普通はショックで落ち込むかもしれないが、私は発作が起きないことのほうが嬉しかった。
また、薬の副作用がひどくて、歩けなかった体が少しずつ元に戻り、歩けるようになることのほうがより嬉しかった。
それに、試しにギターを弾いてみても嫌な感じや気持ち悪くなるような不安な感じがない。
これはまた特に嬉しかった。
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ギターは30年間もまともに弾いてなく、弦は緩めずとも切れずにそのままでケースに入れっぱなし。
取り出しても弦の張り替え方さえ忘れており、なんとか張り替えて弾くと、ギターの音はこもっていた。長い間弾かなかったからだろう。
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弦を押さえると指が痛い。押さえることさえできないくらい痛い。また、指は全く開かなくなっていた。
弦を押さえる力もなくなっており、セーハする握力もない。弾くと爪が割れた。弾かないので爪は柔らかくなっていて、、
何度も何度も割れた。
楽譜も読めなくなってた。
これらが一番ショックだったかもしれない。
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おっと、カヴァティーナだ。
昔から弾いてみたかった曲を練習する。
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あれからもう3年経った。
ギターの音はまだビビりまくり、省略しまくっていても一応聴けるくらいまでにはなった。まだまだ練習途中で、簡単で有名なところだけYouTubeにのせてしまった。あ〜、いいのか。
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聴いてやってください。
えーと、以上が彼の話でした。
うん、なかなか大変だったようです。
彼がupしたYouTube動画がこれです。
姿を現すのは嫌と言ってましたが顔を出さないんならどうでもよくなったようです。
カヴァティーナというのは約40年前の映画「ディア・ハンター」のテーマ曲でクラシック・ギターで弾かれてるんです。
とてもいい曲。
彼はこれを弾こうとしてるのです。
いい曲なんですが難しいと気づかなかったようで、まだまだ途中です。完成するまで随分かかるらしいです。
でも、
リハビリにはめちゃいいわ、と言ってました。
聴いてあげましょう。
いやいや、こりゃ彼の宣伝をしたみたいになってしまった、、、私はおかづです。
彼というのはもちろん夫くんです。
私のパートナー。
ピアノは4年前から始めたそうです。
楽譜読めないのでひたすらYouTube見て真似をする。😁
めぐり逢い
初めてピアノをYouTubeにのせた
「ひまわり」
カヴァティーナ
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