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ANA 国際線(ブリュッセル便) ビジネスクラス

今回は、ANAのヨーロッパ便の中でもあまり知られていないベルギー便について記します。ANAはロンドン、パリ、フランクフルトに毎日便を飛ばしていますが、ブリュッセル便は週に2便となっています。ブリュッセルという町自体も日本人観光客にはそれほど馴染みがないのですが、ヨーロッパの中心に位置するためハブ空港として人気があります。

チケット

チケットの購入はANAのサイトから行いました。コロナ禍に航空業以外で利益を上げるため、様々なサービスが混在するようになったサイトはとにかく使いにくく、前のデザインに戻して欲しいと切に願います。携帯アプリも2つにわかれていてとても使いにくいです。
なんとかチケットを購入するところまで辿り着き、無事購入できました。金額は130万円程。なかなかのお値段です。

空港とラウンジ

ベルギーのブリュッセル行きはNH231便です。出発は成田空港第1ターミナル。羽田空港発ではないのでちょっと不便ですが、羽田空港の国際線は常に混雑していてラウンジも満席状態です。それを考えるととても空いていて快適な空港を使えるということで私は成田発のメリットも感じます。チェックインはとてもスムースに進みました。ビジネスクラスのラインはほぼ並んでいる人がいなかったので、スタッフさんが丁寧にチェックインの作業をしてくださいました。セキュリティ・チェックもプライオリティ・レーンがありましたが、通常のレーンもそれほど混んでいませんでした。出国は私の場合自動化ゲートを通るので全く並ばなかったです。

ラウンジでいただいた食事

ラウンジは2つありますが、私はゲートに近いラウンジを利用しました。こちらも羽田に比べると空いていてとても快適でした。食事も充実しており、サンドイッチやおにぎり、サラダの他にANAならではのそば、うどん、カレーなどもあります。ANAの機内食がかつてより美味しく無くなったので、ラウンジで食事をした方が良いと思います。そのくらい食事もお酒も充実しています。ブリュッセル便は11時頃の出発となるので、昼食にも良き時間です。

予定通りの出発

往路

2024年現在はロシア空域を飛べないため、北極の上空を飛ぶ北回りで向かいます。搭乗時間は14時間40分と聞き気が滅入りましたが、しばらくヨーロッパに行ってなかったので頑張って乗ることにしました。

ブリュッセル便は毎日運行ではないこと、成田発であることから空いているのではないかと考えていましたが、搭乗率は90%以上でした。


機体は787-9。ファーストクラスがない座席配列となっています。ビジネスクラスのシートはスタッガードです。ANAの新しいビジネスクラス The Roomを経験してしまうと不自由な部分が散見されます。そして787仕様は777仕様よりもコンパクトです。フルフラットになるシート、大きなテーブル、モニターなど長時間フライトにも耐え得るシートですので、他社のビジネスクラスと同等か少し優れているといった感じです。

1050定刻に出発。飛行機は普段の西向きルートではなく太平洋を北上して行きます。地図を見るだけで、かなりの長旅になることを覚悟しました。そして北極を目指します。7時間程経ち北極を抜けるとグリーンランド上空を南下していきます。そして北海を南下しブリュッセルに着陸します。

通常より長い旅となり厳しいと思いがちですが、CAの皆さんの心配りにホッとします。長い航路のサービスはとても大変だと思いますが、ブリュッセル空港到着まで笑顔で対応する皆さんのプロとしての仕事に感心しました。

食事は3回サービスがありました。普段は2回で、間食が用意されていますが、長い路線なので間食も積極的にサービスしていました。2回目は到着の6時間前、3回目は到着の3時間前にサーブするそうです。

ANAの機内食はコロナ禍後、クオリティが下がりました。

食事は、残念ながら美味しいとは言えませんでした。変に味付けされています。個性を出したいのかもしれませんが、スターシェフを起用する前のANAの機内食の方がはるかに美味しかったです。宣伝的には華々しいですが、客は定番の味をのぞみます。味が良い方が嬉しいです。そして、かつてあったうどんやラーメンを復活して欲しいと思うのは私だけではないはずです。

とても長いフライト

機内では、乗客の皆さんは映画を見たり、仕事をしたり、寝たりと様々な時間の使い方をしていましたが、10時間を超えたあたりから辛そうでした。流石に飽きてくるのです。以前のように客がストレッチをしたり、スナックをピックアップしたりするスペースがないので、基本的にはシートに座り続けることになります。座ったままなので皆さん飽きてしまうのです。これは仕方がないことですが燃料も多く消費するので、一刻も早く通常ルートを飛べる日が来ることを願うばかりです。

北極を超えたあたり。普段見慣れない景色

私が乗ったブリュッセル便は、13時間40分のフライトで、予定より50分程早く到着しました。疲労感はマックスでしてエコノミーの方々がエコノミー症候群にならないか心配になりました。

復路

空港の出国審査に時間がかかるので早めに空港に来るようメールがきたので、早めに行くとANAカウンターはオープンしておらず長蛇の列ができていました。スタッフは特に焦るわけでもなくゆっくり準備していました。チェックインの作業ものんびり行います。

ラウンジは各航空会社共用で、特筆すべきことはありません。つまらない軽食と、よくあるドリンク類が並んでいます。ゲート前が混雑しているので、ラウンジでのんびり時間を過ごせることと、ネットが快適に繋がるだけで満足です。

ラウンジの軽食

搭乗前のゲート付近ですが、スタッフが何の指示も出さないので、ゲートあたりに客が集まってしまいます。かなりの人数が列も作らず固まってしまうので他のゲートに向かう人の通行を阻害しています。毎回同じ問題が起きていますが、スタッフは気にならないようです。そして5分、また5分と機内への案内が遅れました。ベルギーはどこに行っても同じように時間に緩い傾向があります。

長い道のり

長い時間をかけ、いよいよ搭乗です。日本に戻る際は南回りとなります。今回のビジネスクラスは満席でした。飛行時間は12時間30分です。行きと比べるとかなり楽なフライトになりそうです。便はフランクフルト上空を飛行しイスタンブールに向かいます。眼下に 海峡を見ながらブゾンバ、シムケント、ウルムチ近くを飛行します。北京あたりからソウルに進路を変え、小松あたりで日本が見えてきます。普段は通らないルートなので窓からの景色はなかなか面白いです。

帰国便の方が料理のクオリティは高かったです

食事は2回です。ブリュッセルで作った食事なので期待していませんでしたが、むしろ復路の方が美味しかったです。といってもコロナ禍前のANAの機内食のクォリティとは段違いです。これなら吉野家のレトルト牛丼を提供した方がANAもコスト削減になるし、CAのみなさんも作業が楽ですし、客も喜ぶはずです。何故、これほどレベルの低い機内食にこだわっているのか謎です。

クルーのチームによると思いますが、往路の長旅を癒してくれた素晴らしい乗務員さん達とは打って変わって、私が乗った復路のCAさん達は作業が遅く、1回目の食事が終わったのは、離陸後3時間から4時間後でした。食事をひっくり返したり、トイレが不潔だったりでお客さんが怒っているのを何度か見かけました。


ANAブリュッセル便。ヨーロッパの中心に直行便で行けるという利便性が全てです。戦争が終わりロシア上空を飛べるようになれば飛行時間の苦痛からは解放されます。
残念な点は、チケット発券の際のANAホームページの煩雑な作り、機内食、ブリュッセル空港スタッフね呑気なところです。クルー良し悪しは、チーフパーサーの能力に影響されるので運でしかありません。最近のANAは、クルーの差が激しいですが、他社はもっと酷いので私はあまり気にしません。

今後期待したいのは、機材をアップデートして787にもThe Roomを展開して欲しいです。機内食はANA全便に言えることですが、速やかに以前のクォリティに戻していただきたいです。昔はできていたのだから可能なはずです。コストの問題があるなら、レトルトのカレーとか牛丼にして欲しいです。

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