1番になれなかったけど
ずっと2番以下。自分は1番になったことがない。
1番になりたいと思ったことはあるが、いつからか「自分は1番にはなれない」と思うようになっていった。
もちろん1番は目指したものの、上を見ればキリがなく、自分よりもレベルの高い人が周りにたくさん溢れてきて、自分なんかじゃ全然手の届かない人たちにのまれていった。
例えば、中学校の自分の成績。
せいぜい15番目くらい。1番を目指したものの、どう頑張っても1桁になることはなかった自分の人生。高校、大学は20番くらい。就職は1度失敗して凹んで弱音も吐いて親にも心配された。1年越しでようやく決まった就職先は、4人中4番目。
自分は1番になったことがない。だからなんの取り柄もないと思っていた。
誰かに期待されることもなく、誰かの憧れになることもなく、目立つこともなく、毎日毎日地味に生きてきた。
リレーの代表選手なんて、全国模試でランキングに名前が載ることなんて、クラスで人気者になることなんてどう頑張ってもなれなかった。悔しかったけど、受け入れなければ前に進めなかった。でも、悔しかったからエネルギーになった。いや、悔しさしかエネルギーにならなかった。
バカが付くほど真面目な性格なので、毎日毎日、コツコツ、少しずつ、地味〜に積み上げてきた。悔しさとともに、ただただ、自分に出来ることをコツコツと。
いつの日か
こんな地味な自分を「面白い」という人に出会った。
真面目がイイ。私に「コツコツ」はできない。積み上げることも苦手。出来ているあなたは凄い!そんなことを言ってくれる人に出会った。
1番がそんなに重要?1番になると何かいいことあるの?それよりも、コツコツやってるあなたのチカラは凄いんだよ。みんな続けることができないんだから。
そう言ってくれる人に出会えた時、自分の暗い足跡に光が射した。順位じゃない。それよりもっと広い視野で自分を見れた時、自分の歩いてきた道がとてつもなく強いチカラで自分の背中を押してくれる。
自分で気づくことはなかなか難しい。でも、ふとした出会いが、違った角度から自分を見せてくれる。1番じゃなくてもいいんじゃない?自分は自分でいいんじゃない?自然体で継続できる方が1番凄いんじゃない?