”○○せねばならない”の呪い
■ 私、両親への感謝の気持ちが湧いてこないんです。
◇ ほう。
■ 母の手料理も苦手なんです。普通の人間であれば、自然と備えているものが、私にはない気がするんです。
◇ おおお、それは大きく出たね。ふむ…君は、「子供は父母は感謝せねばならない」と思っているんだね。
■ ………はい。父の日、母の日とかあるし、店では父の日フェアとかやっているし、小さい頃は記念日に合わせて似顔絵描きましょうとかもあったし。
◇ うん。世の中にそういう教育や風潮はあるのは否めない。マーケティング的にも有用だしね。でもさ、「○○せねばならない」は他人の意見や価値観だと僕は思うんだよ。
■ 他人の、価値観…???
◇ 八木さんの本にこんなことが記載されている。
君は今、他人の価値観に振り回されているんじゃないかね?
■ ……。みんなに比べて…自分は人間的に何か大切なものが欠けている気がして。
◇ 比べる必要、あるかな 笑?
君は何の戦いをしているんだい?君はその試合にエントリーしたのかい?
■ エントリーしてない。ただ、生まれてきただけ。
◇ うん。ならば、「○○すべき」とか「○○せねばならない」といった正体の掴めない他人の価値観ではなく、「○○したい」という自分自身の価値観に向き合うことに時間と心を費やした方が、賢明ではないかね。
■ …たしかに。
ねぇ、また相談しても良い?
◇ 勿論だ。