【ピカソの遊び心を共有】 ピカソ・セラミック:「見立て」の芸術 南青山のヨックモックミュージアム
の展覧会が始まりました。
ということで、内覧会・ギャラリートークへ参加しました。
内覧会レポーターとして、ガッツリとレポートしていきます。
ヨックモックミュージアムの三本柱
〜展覧会〜
2020年10月25日、コロナ禍にて開館したヨックモックミュージアムでは、
ピカソのセラミック作品を中心に、ヨックモックの会長さんが30年以上かけて収集されたコレクションを、様々な切り口から展示しています。(油彩画や版画もあるよ)
今回は第5弾目の展覧会。
〜ラーニング〜
YMアートセッション 芸術の医学的な効用に着目した「臨床美術」を基にストレス解消やリフレッシュ効果が期待できるアートセッション
ピカソdeアート オリジナルワークショップ
オンラインアート 日本各地から参加可能なアートワークやセッション
ギャラリートーク 美術館でお馴染みの学芸員さんの解説
ピカソdeトーク オリジナルワークシートを使った鑑賞体験
などなど。全部参加してみたい!子どもと一緒に楽しめそうです。
〜菓子とアート〜
アートを短時間で楽しめるクラフトキットに、ドリンクと焼き菓子がついたアートキットメニュー「art for cafe」や「art for latte」なる体験型カフェメニューもあるってことで、アート+スイーツ+カフェが好きな人にとっては素敵すぎませんか?
展示
階段を降りる時の、何が始まるんだろうというドキワク感が楽しい♡
第Ⅰ章 生命を吹き込む
ギャラリートークでのお話。ピカソは自分の大きなお目目がフクロウに似ている、と親近感を覚えていたとか。
壁面の森にフクロウ、フクロウ・・・。みていて楽しいです。
第Ⅱ章 手のひらの闘牛場
本章のギャラリートークでは、「ピカソ芸術は闘牛抜きでは語れない」というお話を伺いました。
かの有名なゲルニカも闘牛のモチーフが描かれている
ピカソの描く牛は全て雄牛
雄牛は聖ルカのシンボルだからではないだろうか
興味深いお話でしたよ。
第Ⅲ章 テーブル 見立てのトートロジー
またまたギャラリートークでは、今回の展覧会のテーマになっている「見立て」についても解説がありました。
ピカソは日本古来の「見立て」文化は知らなかっただろうけれど、彼の人間性や遊びの部分が作品に表れていて、あるものを別のものに見立てる、つまり例える、と捉えたのでは?というお話でした。
個人的に枯山水は大好きだし、見立て絵も気になる、今回の展示もそうだけれど、やっぱり「見立て」は面白い、と思いました。
リノカットによるポスター
地下フロアの最後には、ポスターコレクション10点がズラリ!
なんと初公開だそうで、ピカソがセラミック制作の本拠地としたヴァローリス市にちなんで「ヴァローリス・コレクション」と名付けられています。
ヴァローリス市の依頼により、1951年から1964年まで、同市の陶器市などの催事ポスターをリノリウムカットで制作していたそうです。
ポスター1枚1枚の違いを堪能できて、いつまでも見ていられます〜
さて、ギャラリートークは地下でおしまいになり、エレベーターで2階へ行きました。
第Ⅳ章 変容する顔、古典への見立て
牧神パンの演奏する表情がなんとも言えない。目と鼻と口の描き方、シンプルなのに「やさしい」「嬉しい」「恍惚」「清らか」「満足」「安心」「親しみ」「得意」「純粋」「夢」など、ありとあらゆる肯定的な感情や状態を想像させてくれます。
あえて裏面の写真を載せてみました。ぜひ実際に見てほしいです。表面も最高!
2階の展示室は、地下フロアと雰囲気変わって、窓からの日差しもあり、明るい雰囲気です。
常設展
第Ⅳ章の展示が終わると、廊下を少し歩きまして、常設展示を見ることができます。常設展示がまた、イイのですよー。常設展示だけで一つ記事が書けてしまう!ということで、今回とは別の記事で書きたいと思っております。
館内で見逃せないもの
しつこく書き続けていますが、いきなりクイズです。ヨックモックミュージアムを訪れた時に、館内で見逃せないもの、それはなんでしょう?
わかりますでしょうか?
そう、デザインされた館内のサインシステム、です。しかもセラミック作品を収蔵している美術館だから、陶器で作られているのです。曲線のやさしさがかわいい。このサインたちも作品ですよね。しかも、東京2020オリンピックのピクトグラムを手がけたデザイナーさんのデザインに、京都の陶芸家の方が制作されているというこだわり。脱帽です。
美術館を訪れた際には、作品のみならずサインも必見です。
最後に
ここまでの長文を読んでいただき、ありがとうございました。
私はヨックモックミュージアムを訪れる度に、作品・空間から、楽しくなるパワーをもらって、ルンルンと帰路につく、というお決まりのパターンが続いています。myパワースポット。
そして今回の展覧会でも、ピカソの、あるものに別のあるものを見立てるという遊び心に触れて、楽しくてたのしくて、館内では終始ニコニコして(ニヤついて)いました。完全にピカソの遊び心を自分の中に取り入れた感じです。
また、ギャラリートークに参加したことで、「ピカソについての知識が深まったこと」+「もっとピカソを知りたいと思ったこと」+「見立て文化が好きだ、と再確認したこと」の3点が大収穫でした。
気になった方はヨックモックミュージアムへゴー・ゴ・ゴーです!
※ギャラリートークや講演会、ラーニングなどの詳細は公式サイトをチェックです。
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