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Shittiest Xmas
2021年12月25日
凍ったサン=ローラン川の上を走った。
積もった雪の中に向かってダイブした。
23時ごろ、道端でジャーキーを食べながら泣いた。
夜道の外灯がやさしく光っていて、腹が立った。
コンビニエンスストアに売ってるバナナの底が黒ずんでいて、舌打ちした。
誰かと出会うこと、優しくされることが以前よりも一段と増えて、誰かのことで傷つくこと、誰かとの縁が切れることも残念ながら当たり前にな
ジンジャーハイボールに稲妻
「酔っ払うと僕は幽体離脱して、脳みそを宇宙に置いてくる。そこから言葉を受信するんだ」
柊木くんは言った。
「わたしもそういう時あるよ。わたしは脳みそを海の底に沈ませる」
しまった、と思った。
油断して自分の秘密をぽろっと出してしまった。
ここでわたしが伏せた目の焦点を彼の瞳に持って行き、無理やり微笑んで見せれば、それだけでわたしたちはこれからお互いをずるずる引きずっていくのだろう。頻繁に会
Just a little bit more of my favorite loneliness
お別れのときがやってきて、もう愛されなくなって悲しいのに、そんなのどうでも良くなるほどせいせいしている。このせいせいした気持ちが、秋風のなかわたしに耳打ちをする。慰められているような、咎められているような感覚のなかわたしはとぼとぼ歩いていく。やさしい洋楽を聴きながら。スイートポテトの作り方を思い出しながら。
盲目的に愛されてきた。でも彼らはわたしがどうして美しいか、どんなふうに美しいかを本当は知
ニュアンス・チェンジ
さいきんは、いつもより夕焼けや夜空が美しいし、いつもより過激な夢をみるし、いつもより人のことが腹立たしいし、いつもより自分のことが嫌いだ。知らない人の表情のなかに一億通りの悲しみを見つけて、愛おしくなったり、苦しくなったりしている。田んぼの奥に広がる夕焼け、民家から漏れるあどけないピアノの音、一生関わることない家庭の夕飯のにおい、そういうのは美しくて愛おしくて、鬱陶しいほどわたしを揺さぶる。歩いて
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