初めの一歩を踏み出すために
成功者の名言のなかでよく目にする「今日が最後の日だと思って生きろ。」という言葉。
やりたいことをやらずに後悔する人、またはやるべきことを先延ばしにしがちな人に警鐘を鳴らすのに、これ以上の言葉はないでしょう。
ただ、やりたいことが見つからず、特にこれといった好きなものがない人には「何から始めればいいのか分からないから困っている。」といった悩みが原因で、初めの一歩を踏み出すスタート地点すら見えないことが多いです。
それどころか、「特にやりたいことも好きなこともないから、今日が最後でもいい。」と開き直ってしまっている人も少なくはないでしょう。
私も実際のところそのように開き直っていたタイプで、なんとなく仕事に向かい、なんとなく良いなと思った本をなんとなく読んでみたり、と「なんとなく」の連続の中で毎日を過ごしていました。
そんな私なので、冒頭の言葉を聞いても特に心に響くことはなく、とりわけ新しい行動を起こすようなことにはつながりませんでした。
時間だけが過ぎていき、なりたい自分像について考えることすらやめかけた頃、ある日突然ふと心に浮かぶものに気づきました。
「今日が最後だから頑張るのではない。日々の積み重ね、歩みを続けることが自分の欲しいものへの一番の近道。いや、それしか道はないのではないのか。」ということに。
三日坊主とまでは言わずとも、熱しやすく冷めやすい性格ゆえに、継続することができなかった私にとっては、一番納得できる考えでした。
しかしここである問題が。
その一歩をどう出したらいいのかわからないです。
飢えたハイエナの如くありとあらゆる知識に食らいついてはみるものの、特別得るものはなく、何をしたらいいのかわからないと嘆き続けて今日が終わり、明日が終わり、最後には忘れていたはずの絶望が込み上げてきました。
知識だけをむやみやたらに増やそうとするのは、狩りに出て獲物を獲ろうとせず、狩りの方法だけを学んで腹を満たそうとしているに等しい行動です。
ネット上に散らばってるサクセスストーリーを見ても、ファンタジーなんじゃないかと思うほど、想像できないくらいの努力が見られます。
やりたいことがわからない今、将来に結びつくことを始めることが初めの第一歩になるべきなのか、それともいま不安に思うことを消すことが初めの一歩として相応しいのでしょうか。
これはその人にタイプにもよるので、今の状況に不安を抱えているのか、今は平気だけれど、将来がどうなるかで不安を抱えているかで考えると容易にいくでしょう。
ここにきてやっと、自身の考えを行動に移し出すための準備は整いました。
さてこれから実際に動き出していくわけですが、その際、優先順位の付け方を間違えないようにすることです。
物事を進める優先順位をつけて優先順位をつけるのは大事だけれど、物事に優劣をつけるのは自分を台無しにしかねません。
先にするべきこと、後でもいいこと、と順位をつけることはいいですが、ここで決して、優劣で考えないようにすることです。
現に私は、自分だけの価値観で優劣をつけて数多くのチャンスを無駄にしてきました。
何が優れていて何が劣っている。そういう考えから距離を置くようにしてみると、腰の重い自分から解放されるかもしれません。
後押ししてくれる人がいても、最終的には自分との闘いになり、苦しい思いをするでしょう。
私自身も以前と比べると優劣をつけるような習慣はなくなったように感じますが、まだまだ固定観念やプライドに流されてしまうことの方が多いです。
言葉では理解していても完全に自分の物にはできていないので、物になるよう取り組んでいきたいです。