自分を責め過ぎないで
私は、普段から自分の感情を、面と向かってわざわざ自分から進んで外に出すなんてことは、らしくないというか、不快感まで覚えるくらいなので、相手からよほどしつこく強制されない限り言うことはないです。
貝にしていた口を開いたところで、「自分には特にこれといった強みはない。」とだけ伝え、再度口を塞いで相手の詮索をやめさせようとするのが常です。
その唯一の悩みに対して、「そんなことないよ。あんなことも、こんなこともできてすごいじゃん」などと、ありがたいことに皆が口を揃えて言ってくれるけれど、自己肯定感が低すぎるせいか、どんな賛辞であれ一向に受け入れることができませんでした。
今でこそ、こうして記事を書いたり、フリーランスとして働き始めたりと、以前の自分とは比べ物にならないほど活動的になっていますが、それでも長年の間抱き続けていた悩みを完全に断ち切るにはいたっていません。
前に進んでいるように感じていても、何かできないことがあるとすぐに、努力をしていなかった過去の自分を責める段階に戻ってしまうのです。
何も努力していなかったから、いま何もできないというのは至極当然です。
原因は自分。
今、この瞬間の自分より、何もしていなかった過去の自分に対しての方が、記憶に強く残っており、罪悪感も感じやすいです。
そんな過去に囚われ過ぎていると、「過去の自分」の存在は、現在の自分をないがしろにしてしまうほど強力なものにまで成長してしまいます。
今できないことは、これからできるように努力すればいいだけのことなのですから、過去の自分の行動を責める必要はないでしょう。
むしろ、自分の強みを見つけようとしていない現在の自分を顧みるべきです。
できない(と思っている)自分が行動を妨げている時は、できないことをひとつずつ改善していきたい、との思いで粗探しばかりしていました。
ただ、やはり粗探しをしだすとキリがなく、今まで気づいていなかったイヤな部分まで出てくることもあり、気分がかなり落ち込むこともありました。
考えてみては落ち込む、というのを何度も繰り返しているうちに、できないことではなく、「できるようになりたいこと」は何かを考えられるようになったのです。
ずっとマイナス思考だった私には、できるようになるためのプラスのアイデアがなかなか思い浮かばなかったので、一日一つだけでもいいから記録するようにしていました。
そんな日々を過ごして2週間が経ったころから、不必要に自分を責めることがなくなり、能力の良し悪しに関わらず自分自身を認めることができるようになりました。
「どうせ新しいスキルを身につけようが、同じように自分を責め続けるんだろうな。」とずっと思っていたものが、たったの2週間で無くなったので驚きを隠せなかったです。
今では、行き詰まった時や、やる気が出ない時はこの「できるようになりたい」ことを書いたノートを眺め、自信に溢れた自分を見失わないようにしています。
ネット上にはドラマのようなサクセスストーリーが溢れていて、「なんで自分はダメなんだろう。」「サボってきたから私にはどうせ無理な話だ。」と思ってしまうこともあると思います。
自分を生かせるのは自分自身なので、自信の無さが原因で悩んでいる方は、まずは自分を責めるのをやめることからスタートしてみてはいかがでしょうか。