Who’s The WINNER? 愛か裏切りか|OWV LIVE TOUR 2023「CASINO」考察
前回ツアー「STRANGE」の考察noteはこちら
本noteでは前回公演の仮説を前提とするため、事前に上記のnoteを読むことをオススメする。
今回も例によって、物語はVCRで紡がれる。
と、いうか今回はteaserがあり(!)、ライブ前から物語は始まっている。
どうやら、今回のストーリーは「未来と今を繋ぐ研究所が、未来と今を繋ぐ林檎を開発し、それをかけたゲームを開催する」という概要のよう。
全く謎だらけだが、
あたりは気になるところである。
今回は物語要素が強く、憶測の部分が多いが、結論「未来を意識したツアー」だということは間違いない。
前回公演・STRANGEが「過去と今を繋ぐツアー」だったことを考えると、複数のツアーを通して、OWVの過去・未来・今を見せる算段なのだろうか。
それではライブ本編を振り返りながら、考察に入っていこう。
VCR1
OP映像
teaser映像の後に続けて、OWVたちがスーツにかっこよく着替える、まるでMIBが出勤する前かのような準備の様子が流れる。
はだけたスーツ!腹筋!サングラス!ジッポ!の火を消す本田君!
意味深なteaserの後とは思えない、オタクの夢が詰まった映像のオンパレードに会場は熱狂の渦と化す。
ハリウッドばりのBGMとともに、一人ずつ準備を終えたメンバーたちが、歩きながら集まって、横一列でこちらに迫ってくるところなんか、もう大興奮である。
120%かっこつけたOWVさんにメロメロになったあと、その世界線のままステージの奥から全く同じ格好のご本人たちが登場する。
完全にノックアウト。
この時点でチケット代の元がとれている。
金を払うから、無料でこの映像を全世界配信してほしい。
…取り乱してしまった。
考察に戻ると、OWVさんたちは今回「林檎を狙う何らかの組織」であることがわかる。
組織というよりも、4人だけの私営マフィア、ギャング、闇のヒーローのような質感がするので、「徒党」のほうが近いかもしれない。
VCR2
カジノで賭けをしている4人。
(あまり賭け事には明るくないのでわからないが、チップとトランプを使ったゲームをしていた。)
その後、4人で林檎のある部屋に入り、佐野がセキュリティを解いて本田が林檎を手にする。
林檎を、中川が持ってきたジュラルミンに入れる。
ジュラルミンの中には例の黄色チケットも。
終始ポーカーフェイスで林檎を手にし、部屋から出ようとする4人。
と、突然全力で喜びを爆発させるOWV。同時に、PARTYのイントロが流れ始め、ステージ上にもOWVが登場する。
ここでのポイントは以下の通り。
・4人で林檎のある部屋へ
・林檎のセキュリティを解く佐野
・黄色のチケット
・4人で林檎のある部屋へ
てっきり、「4人のうち誰が林檎を手にするか?」という話だと思っていたら、4人とも勝って林檎を手にしたっぽかったので、ゲームの主催側 vs OWVのチーム戦だったのだろうか。
・林檎のセキュリティを解く佐野
林檎を覆うセキュリティを解いたのは佐野。(のちのちハッキングも行う)
STRANGEの浦野救世主の構図から、救世主的メンバーが主役であると仮定すると、やはり佐野が主役なのか。
・黄色のチケット
これはPOST TOWN、STRANGEにも登場したモチーフである。
つまり、時系列はバラバラではない。
POST TOWN→STRANGE→CASINOと、ストーリーが続いているということになる。
その後、ライブ中にガッツリストーリーに関連しているものはほとんどなかったが、気になった点だけ挙げておく。
・My Flow 最初と、Sound the alarm ラストのモニター映像
・Slam Dog 最初の照明
上記2つの共通点は、「赤から緑に変わる」ことだ。
・My Flowの最初と、Sound the alarmのラストのモニター映像
これはどちらも、本田の左目のアップが映る。
My Flowでは目の中に赤い光が走っているが、Sound the alarmでは緑の光に変わって再び目が映る。
・Slam Dogの最初の照明
こちらは、イントロでそれまで赤かった照明が、下手から順に緑に変わる。
一瞬、林檎が熟す様子の表現かと思ったが、それなら緑→赤だろう。
OWVで考えれば赤=本田のメンバーカラー、緑=QWVのカラーだが、やはり赤→緑に変わる真意はわからない。
VCR3
アンコール後のエンディング前。
↓ こんな感じの建物を見あげて仁王立ちする4人
そして、一人ずつのアップが映され、エンドロールへと入っていく。
みんないい表情をしていて、「一仕事終えた感」を出しているので、カジノをしていた建物を脱出した後なのだろうか。
それとも、手にした林檎で何かを企む、次の目的地の前に佇んでいるのだろうか。
VCR4
エンドロール後、さらに続きがある。
ジュラルミンの中から林檎を取り出し、本田が手にする。
佐野がスマートフォンで林檎をハッキングすると、林檎が宙に浮き始め、赤色の立方体へと変化。
それを眺め、満足そうな表情を浮かべるメンバーが一人ずつ映し出される。
本田→中川→佐野→浦野→そして再び本田
カチャリ
突然の沈黙とそこに響く不穏な金属音。
唐突に本田の背中に銃が突きつけられる。
銃の持ち主は見えない。
本田がゆっくり振り向くが____
暗転
思わず「え~~~!?!?!??」と言いたくなる終わり方だが、今回はこれで終幕である。
ここでのポイントを整理してみよう
・赤い立方体
・りんごをハッキング
・突きつけられた銃
・赤い立方体
今回も登場した”キューブ”
STRANGEの透明キューブと関連があることはまず間違いない。
前回は透明だったが、今回は赤色。
メンバーカラーと関係があるわけでもなさそうだ。
前回の仮説通りツアーがあと2つあるなら、一連のツアーはキューブを集める旅なのだろうか。
・りんごをハッキング
林檎は"ハッキング"されてキューブになる。
本来の使い方なら、ハッキングはしなくていいはず。
つまり、キューブになるのは正規の使い方ではない、ということになる。
本当はキューブになるはずのないものを、ハッキングして無理やりキューブに変えているとしたら、それは何のためなのだろうか。
・突きつけられた銃
赤キューブを手にした本田くんに背後から突きつけられる銃。
一体他3人のうち誰なのだろうか。
爪は黒くなかったので、ネイルをしている佐野以外、中川 or 浦野ということになる。
この今回の最大の謎
「なぜ本田は銃を突きつけられるのか?」
これまでの情報で、ある仮説を立てた。
タイムリープ説
これは、2回映る本田から派生して導き出された仮説である。
林檎がキューブに変わり、メンバーが一人ずつ映るシーン
本田だけが2回同じ構図で映るのである。
なんとなく不自然さを感じないだろうか。
これ、「タイムリープ」を示唆しているのでは、と考えている。
どういうことかというと、同じ構図を2度見せることで、時間が何度も繰り返されていることを表現する一種の手法に見えたのだ。
内容はこうだ。
あの後、OWVさんたちは悪い結末を迎える。
それを変えたいと願った裏切り者が、何度も何度も時を戻すが、結果は好転しない。
もう打つ手がなくなった裏切り者は、とうとう本田を手にかけることで最悪の未来を回避しようとした。
死なばもろとも、というやつである。
ここまで言っておいてなんだが、普通に裏切りの可能性もある。
次の展開を楽しみに待とう。
次、といえば、ニューアルバム「Jackpot」でも林檎がジャケットに映っており、どうやらCASINOの世界の地続きなようである。
そんな林檎についても少し考察しようと思う。
”林檎”とはいったい何なのか?
私が思いつく限りの林檎にまつわるメタファーを集めてみた。
・禁断の果実
林檎といえばやはりこれだろう。
イヴが楽園で蛇にそそのかされて口にしてしまった禁断の果実。
”未来と今を繋ぐ技術”は、人間が手にしてしまってはいけない英知の結晶だったのだろうか。
・万有引力のメタファー
ニュートンが万有引力を見つけたきっかけとなった林檎。
林檎→キューブに変わるとき、宙に浮きあがる演出がある。
・Appleの隠喩
iPhoneやMacを作った企業。
”未来と今を繋ぐ技術”という意味では、あながち大外れではないかもしれない。
・佐野を表す記号
メンバーの佐野文哉はりんご飴が大好きである。
今回のツアーの主人公を佐野だとすると、佐野のモチーフとしてとりいれられていてもおかしくない。
・リンゴの花言葉(実)=「誘惑」「後悔」
・リンゴの花言葉(花)=「選択」「優先」「好み」
「Jackpot」のジャケットでは”11”に林檎が乗っている
11=エンジェルナンバーと言い、「始まり」「区切り」「人生の転換期」「願いが叶う」などの意味を持つ。
まとめ
前回公演・STRANGEの「過去と今を繋ぐツアー」に引き続き、「未来と今を繋ぐツアー」を見せたOWV。
より物語性を増したOWVの「承」。続く「転」にも期待したい。
Who’s The WINNER?愛か、裏切りか。
最後に笑うのは、誰だ?
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