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【伊勢型紙】見習い日記③
伊勢型紙は切り絵ではない。
1.小刀の研ぎ方
2日目の実習でやった小刀の研ぎ方の復習。
粗砥で研ぎ続けると刃がボロボロになるので、形が整ったら、中砥を使って刃の先のくずを落としてきれいにする。
研いだ小刀で紙が切れなかったら、粗砥からやり直す!
2.紗張り
紗張りとは、伊勢型紙の補強のために紗を張る。紗は絹糸でできている。
昔は紗張りという技術がなかったので、糸入れをしていた。糸入れをする型は縞彫り。紗張りは大正時代になってでてきた。
紗張りは失敗すると型紙は使い物にならなくなり、いちから型紙を彫るところから行う必要がある。
一度紗張りをすれば、何回でも染めることができる。しかし、型紙の紙によって異なる。合成紙であれば、紗張りをしていなくても何度も染めることができる。しかし、渋紙で紗張りをしていないと2~3枚でだめになってしまう。
やっぱり実際にやってみないとわからないことが多い。
後日紗張りの体験をさせてもらえるのが楽しみ。
3.こより
こよりとは・・・紙縒り・紙撚り。和紙を細長く切ってよりをかけ、糸のようにしたもの。(コトバンクから引用)
こよりって初めて聞いたけど、型紙を数枚重ねて彫るときに型紙がズレないように固定させるために、こよりを作って固定させる。
これは、職人ならではの知恵で、すごいな~と思った。
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▼失敗作。下手くそなのがよく分かる・・・笑
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4.染め方の違い
紅型の型紙は1枚の型紙にいろんな色を挿していく。
型友禅・更紗の型紙は1枚の型紙で1色だけ。複数枚で複数色をのせることができる。
5.最後に
今回は、うまく書き表せないことが多いので、軽く記録だけ。
伊勢型紙って、切り絵と違うんだよと教えてもらった。染められるか染められないか、それが大きな違いとしてある。でも、それだけではなくて、伊勢型紙は、彫るだけではなくて、彫る以外の小刀を研ぐ作業、紗張り、分解彫りなど彫る以外のいろんな知識や技術を知っている必要がある。そして、それを知っているか知らないか+できるかできないかが趣味と職人の大きな違いであることを知った。こよりの作り方を学んで、職人だからこその知恵袋を知ることができて、貴重な経験をさせてもらった。
今日は、伊勢型紙の奥深さを知った~😄