【都合のいいクズ男】3年間も好きだったあの子の備忘録
先に言わせていただきます。
今回は、かなり胸糞悪い話になると思います。
私自身、この話を書くか、凄く迷ったのですが、私がnoteを記す理由、『あの子の事を過去の事にすること。』それを達成する為に妥協は不要だと考えました。
引いてください。引かれて嫌われても仕方のない話です。
夏は嫌いだ。
夏から秋、それは俺が彼女を好きになった季節だ。そして、彼女との因果が繰り返された季節。この季節が来るたびに、古傷が疼くような感覚と共に彼女への恋慕や彼女との思い出が掘り返される。
そんな思い出の中でもとりわけ酷くて、とりわけ胸糞の悪い話をしたいと思う。
ある7月の日のこと。
彼女からLINEが飛んできた。
もう、何を話したかは覚えていないけれど、他愛もない話、彼氏くんに対する色んな愚痴…そんなことを沢山話したと思う。
俺は、浮足立っていた。
だからこそ、こう言ってみた。
「ご飯行かない?」
彼女はいわゆる「箱入り娘」的な側面があって…家の方針がとても厳しかったので、その頃は男と二人で出かけると言う事がなかなかに難しかったようなのだが、なんとか、その時は時間を作ってくれて、8月の酷い雨の日に、俺達は初めてデートをした。
最近わかった話だが、彼女はその時、俺に対してかなり本気だったらしい。
ボロったの軽を運転して、彼女を迎えに行く。
ショッピングモールを回って、ちょっと雰囲気の良いカフェで昼食を取った。
俺はオムライス、彼女はビーフカレーを頼んだと思う。
彼女がビーフカレーを掬ったスプーンをこっちに向けてきた。少し悩んだけど、それを一口で食べる…とても幸せな時間だった。
昼食を終えて、カラオケへ行く。
ボカロや流行りの曲を歌って、ひとしきり疲れたあと…ゆっくりしたペースで俺と彼女は話をする。俺の膝を枕にした彼女は、どこか苦しそうに見えた…罪悪感だったのだろうか。俺が壊してしまった彼女の良心。
何も知らない俺は、彼女の頭をそっと撫でてこう言う。
「好きだよ」
劇薬。まさしく劇薬だったと思う。
それから、沢山キスをして、暗くなる前、彼女を送り届けてさよならをした。
それから一週間だろうか。
俺と彼氏の間で板挟みになった彼女は、だんだんと心を蝕まれていったのだろう。
たぶん、揺れていた。
時系列はややこしくなるが、この年の1月、俺はある人にフラれた。
その人は、年上で、包容力のある女性だった。
そして、彼女が一度思いを抱いた女性だった。
それがトドメだったらしい。
揺れていた彼女は俺を切ることにしたらしい。
大雨の降るある日、彼女は俺のボロの軽の中で、俺の求める一切合財をしてくれた。キスや、それ以上の事。そして、汗だくになった彼女は見たこともないような悲し気な顔でこう言った。
「私達は幸せにはなれない。」
これを最後にしておけばよかった。
今更、今更になってそう思う。
君を壊したのは俺だ。あの雨の日の君の悲しげな顔は、もう二度と、誰も見れない物なのだろう。
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