フェミニズムにもいろいろ種類があると知った話
以前「女性活躍」についてのライティングをする機会があった。
これまでフェミニズムに縁もゆかりもなかった私は、手当たり次第にGoogleでフェミニズムについての論文やウェブサイトを調べてみた。
調べた中で、以下の論文が、特に歴史を理解するのに役に立った。
フェミニズムの歴史は大きく2つに分けられるというのが有名な話だそうだ。
1つ目が、19世紀後半から20世紀はじめに主に欧米で展開した女性の参政権を求める運動で、2つ目が、1970年前後のウィメンズリブに始まる現代の女性運動。
ただ、その2つ目の歴史が長いため、その歴史のなかで起こったムーブメントは(少なくとも日本の中では)さらに種類が分けられるようである。
それは、アラン・トゥレーヌの言葉でいうと、フェミニズムと女性運動に区別される。
フェミニズムは、女性の自由と平等を求める日常的な権利の要求であり、男女感の格差解消や機会の平等を求めるもの。
婦人会など、政治家主導で行う運動が多い。
一方女性運動は、女性の支配システムへの対抗と、価値観の変革を目指すもの。
代表的なものはウィメンズリブである。これまでの女性像や男性支配などからの解放を求め、時にはジェンダー・フリー(ジェンダー概念そのものの解消)などのラディカルさを持ち合わせている。
現代のフェミニズムにおいては、この2つの特徴が混ざり合い、明確な区別はしにくくなっている。
私はこの2種類の女性の運動について知ったとき、これまでぼんやりとしか理解できていなかったフェミニズムについてクリアになったところが多かった。
フェミニズムについての議論を見ていると、女性の権利拡大と機会の平等を求めるものと、ジェンダー解放(女性らしさからの解放)を求めるもの、と主に2つのトピックがあるにもかかわらず、両者があまり明確に区別されていないように思える。
さらに、時に過激派として非難されることがあるのは、ジェンダー解放を強く訴えているケースが多いなと感じた。
社会問題を語る上で、女性活躍は近年特に重要なトピックであると思うので、今後もさらに勉強していこうと思う。
今度読む予定なのはこちらの本。