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ぼくたちはなぜ女性のエンパワーメントに取り組むのか?

こんにちは。シェルパスの新井です。

シェルパスは男性2名が共同創業者として立ち上げた、女性のエンパワーメントに取り組む会社です。
この記事では、ぼくたちがなぜこのテーマで会社を立ち上げたのか、そして目指す世界の姿についてお伝えします。


娘と一緒に将来について考えた時に気づいたこと

ぼくと共同創業者の福永にはそれぞれ、高校2年生と中学1年生の娘がいます。娘たちと進学や就職について話す中で、娘の目を通して社会を観察すると、今の日本では彼女たちの人生の選択肢が制限される可能性があることに気付かされました。

日本では同一労働における女性の平均賃金は男性よりも24.8%低く、OECD平均の11.6%と比較しても格差が大きいことが分かっています。
また、生活時間における無償労働(家事や育児など)に費やす時間は女性が男性の5.5倍に達し、アメリカやドイツの1.6倍と比較しても大きな偏りがあります。

この背景にはアンコンシャスバイアスと性別役割分担があり、その結果として人生における「制約」につながっています。

この制約は、例えば昇進や就業機会の偏りが原因の「キャリア構築の制約」、家事育児に多くの時間を費やすことによる「時間的制約」、将来不安から大きな決断を躊躇する「ライフプランの制約」を指します。

ぼくたちはジェンダー問題について理解を深める中で、この不平等な社会であることに強い違和感を抱き、フラットな世界を目指す事業を立ち上げることを決意しました。

自分の半生を振り返ると

ここまで読んで「今さら気づいたのか」と感じ方もいるかもしれません。

実際に、アンコンシャスバイアスと性別役割分担について学び、自身の半生を振り返ると、男性優位社会に甘やかされてきたことを初めて気づきました。

ぼくの思考はアンコンシャスバイアスに支配され、家事や育児における役割分担も偏っていました。自分がジェンダーギャップに加担していたことを認めざるを得ません。
ぼくはイギリスとオーストラリアで育ち、レディーファースト文化を身につけているつもりでしたが、実際はバイアスに囚われていた過去の自分を、オーストラリアの砂漠の真ん中に穴を掘って埋めるかテームズ川に放り込むかしたい。

これまでのキャリアを通じて感じたこと

ぼくたちが女性のエンパワーメントに取り組む理由がもう一つあります。

以前ぼくが経営していたスタートアップや、スキー場再生事業のマネジメントを担当した星野リゾートでは、女性メンバーが力を発揮し、会社の成長に大きく貢献していました。
女性が男性よりも優れているという話ではなく、性別に関わらず、個々の力を引き出す組織は、活力があり、柔軟な意思決定ができ、成長速度が高いとことを実感しました。
マッキンゼーの調査レポートでも、経営陣におけるDE&I浸透度と業績の相関性が年々高まっていることが伝えられています。

一方で、福永が不動産会社を経営していた時、女性顧客の多くが職場や社会に対する不満を漏らしていたのに対し、男性顧客からはそうした不満はほとんど聞かされず、残念な気持ちを抱いていました。

性別に関わらず、全ての人が能力を発揮できる社会を目指すことも、シェルパスの事業目的です。

ぼくたちが目指す世界

ALPHA GIRLS」という本があります。
シリコンバレーのスタートアップやベンチャーキャピタルで活躍する女性たちの姿を描いた面白い内容の本ですが、残念なのは、評価の一因が「男性優位社会のシリコンバレーで女性が活躍している」という点に焦点が当たっていることです。

シェルパスが目指すのはフラットな世界であり、女性が活躍することが特別視されない世界です。
性別に関係なく、革新的な事業を生み出す人々に焦点をあてた本こそが売れる世界です。
性別役割分担やアンコンシャスバイアスが過去の考え方として、歴史の教科書で扱われるフラットな時代を作りたい。

それには時間はかかるかもしれませんが、仲間たちと実現に向けて力を合わせて取り組んでいきます。


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