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日本で0.4%の鳥取県人。その食文化をただただ愛でるだけのコラム②

なんだか気分でこのシリーズを始めてしまったので、完全にタイミングを間違ってるけど今日はお雑煮の話をしたいんです。
珍しいものから話すんだあ。

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鳥取のお雑煮ってね、小豆雑煮なんです。
おせちの中身はえびや数の子、田作りなど一般的な感じですがそこにあまーい甘い小豆のお雑煮を合わせるのが鳥取流。
ほんとに鳥取周辺しか食べないらしいです。
わたしは普段、そんなにあんこも小豆も食べないのですが、この時ばかりはバックバク食べます。
これ食べないと年越した気分になりません。

お餅の形は丸餅。
それを柔らかく煮て、甘く煮た小豆とともにいただきます。
わたしは米子市の出身ですが、三朝町で年を越した時は、とちの実が入ったとち餅の小豆雑煮でした。
(ちなみに、それは投入堂に除夜の鐘を撞きに行った時の話ですがそれはまた後日)

県内で小豆雑煮を食べるタイミングは「祭りなどの特別な日に食べるもの」だったそうで、お正月に食べる文化が定着したのは江戸末期のころらしい。
武家のしきたりが次第に庶民にも広がって行った、とのこと。
街の人達はきっと指折り数えて、小豆雑煮の日を待っていたんでしょうね。

県内の半数が小豆で、そのほかは味噌、おすましらしいよ、と母にぼんやり聞いたことがありますが、我が家は元旦は小豆雑煮で2日は海苔雑煮。
海苔雑煮は醤油味のおすましに生海苔を浮かべただけのシンプルなものですが、これもまた乙なもんで。
ただの海苔でやってもすっごいおいしいです。
小豆雑煮は小豆煮るのがめんどくさいけど海苔雑煮はほんだし、めんつゆ、海苔さえあればOKです。
レシピらしいレシピなんぞございません笑。

毎年年末になると餅マシーンが登場してぺったんぺったんこねてたなあ。
出来上がりのブザーがすっごいうるさかったのを覚えてる。
我が家の餅奉行はおばあちゃんで、お餅ちぎるのがすっごい早かった。
それを子供達みんなで粉まみれになりながら丸めて。
味見〜と、おばあちゃんがちぎったそばからつきたてのお餅を食べるのが何よりも楽しみだったな。
今まさに、思い出の詰まった実家が解体作業に入っていて、いろんなことを不意に思い出してしまった。
しんみり。

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まあそんな具合で、お正月とお雑煮ってみんなが語れる唯一の日本の文化だと思います。
100人いれば100通りの。
来年のお正月はまーだまだ遠いけど、頭の片隅においといていただき、年末沈黙に困る瞬間があればぜひ切り札に。

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