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カメラを買って一年経った話

ミラーレスを買って一年が経った。

カメラが欲しいと思ったきっかけは何だったけ。正直、あまり覚えていない。

クラシックな見た目の物が欲しくて、中古で手に入れたFujifilmのXT-200。

好きなクリエーターの方がFujifilmが写し出す青が好きと言っていたから、漠然と買うならFujifilmにしようと思っていた。

一年経った今、SDカードがほぼ満杯になった。だいたい一万枚ぐらい撮っていたらしい。心惹かれる物を無心で撮っていただけだったから驚いた。まさか一年で一杯になるとは。

カメラは沢山の美しさを教えてくれた。

光の柔らかさ、陰影、日が傾く時間帯、自然の色彩の豊かさ、指先や視線の生み出す表情、日常に散りばめられている愛おしさ。町中で人が生み出す空気。

写真を撮るようになってから、美しい物を見つけるセンサーが研ぎ澄まされた気がする。毎日、目に映る物が綺麗なもので溢れる。

いつだったか、好きなエッセイストの方が、望遠レンズは一切使わず、自分が美しいと思った一部を切り取るというアーティストのスタイルを取り入れていると言っていたエッセイを読んだ。

カメラを買ったものの、日常を撮りたいと思いつつ、撮りたい物も、知識もろくに無かった私はそのスタイルに則ってシャッターを切り始めた。

その結果、カメラは豊かな視覚を私にもたらしてくれた。

写真を撮りに行くのは気まぐれだし、撮った写真は現像しないし、強いて言うなら、お気に入りをたまにインスタに載せるだけだから、正直何を撮ったかは曖昧だし、テクニック的な物を沢山勉強したわけじゃないから失敗した写真もいっぱいあるけれど、切り取った瞬間の、目に見える以上の物を与えてもらっている気がする。


ただカメラという趣味に出会えて良かったなという話。



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宵
いつも、応援ありがとうございます!いただいたサポートは10月までのデンマーク旅に使わせていただき、そこで感じた物を言葉や写真、アートを通してお返しできたらなと思っています。