共依存〜破滅への道〜
彼もやはり共依存となれるものを持つ人だ
だからこそ惹かれあって求め合う
彼は私を欲を満たすための存在として
私は彼を必要とされるための存在として
互いの凹みを埋めるための存在として
求め合っていただけなのかもしれない
私は自分の存在価値がわからない
どう考えようとしても「価値」というものが理解できないのだ
私がいなくなって、寂しがってくれる人も悲しんでくれる人も、困る人もいるだろう
だけど、だからといってそれが私の「価値」として成り立つのかは疑問でしかない
だからこそ
私は誰かの「絶対的な存在」でありたい
「必要な存在」でそれがずっと続くことを求めている
そんなものあるわけない
そんな「絶対」は存在しない
そんなふうにも思うのに
それでも求めることをやめられない
もう何度繰り返しただろうか
彼の出す無理難題は留まるところを知らない
彼は「愛」に飢えている
私のそれと似ているようで似ていない
彼は「母の愛」を別の人間によって確認しようとしているに過ぎないから
小さな子供が母親にわがままを言うように
駄々をこねるように
すべてを許し包んでくれることを求めて
無理難題を課してくる
どんなにそれに応えても
望むことを叶えても
彼はまた不安になる
『本当に離れないだろうか』
『自分への愛は本物だろうか』
彼の出してくる無理難題は
相手の「愛」を測るバロメーターで
その欲は留まることはなく
満たされて幸せだと感じれば感じるほど
課題の難易度はあがる
これでもか
これでもか、と
それは私の「生」を削り落としながら
確実に私を弱らせていく
傷つかないはずがないのだ
それだけのものを私は受け止め
応えようとしているのだから
それでも
傷つけていることさえ気づかずに
自分の不安をなくしたくて
さらに満たされたくて
信じることをしたくて
彼は課題を出し続ける
応えても応えても課せられる問題
エスカレートしていくそれは
いずれ2人を壊すことになる
誰よりも「安定」と「安心」を求める2人なはずなのに
2人にそれが訪れることはない
彼が無理難題を受け入れてくれることを必要として
私が必要とされることを必要としている間は
終わりに向かって歩んでいるだけなのだ
彼も私も
求めて行き着く先は同じ
「絶対的な存在」を求め合う
方法が少し違うだけ
わかってる
この繰り返しが
私を破滅に近づけているということも
すべてわかっているのに
それなのに離れることができないでいる
この先に待つものは
ふたりの関係の破滅でしかないというのに
この「共依存」から
抜け出すことができない
*過去に書いたものになります
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