【育児ストレスを減らす】そのストレスは本当に「育児ストレス」なのかを考える

現在進行形で子育てに悩みながらも、二児の父となり、多少なりとも経験値を積んだ私が、これから父親となる方、なったばかりの方に自分の経験を語る。

イライラしてしまいますよね……。

「育児」というと、幸せや楽しさよりも先にしんどさやストレスが語られていると思う。

望んで子どもを授かったのに、不思議な話だし、子どもにとって失礼なことでもある。が、同時に「まあでもそうだよね、大変だよね」と思う。

「育児、超楽しい! 毎日ハッピー!」という人ももちろんいるのだろうけれど、少なくとも私はそうではないし、私のまわりにもそういう人はいない。みんな「幸せ〇%対ストレス〇%」で、日によってその比率が変わったり、なんとか幸せのほうを大きくする努力や工夫をしたりしながらやっている。

私は子どもを授かる前は、絶対に第三者に育児の愚痴を話すまい、と気張っていたが、今ではすっかり心境の変化があり「子育て経験がある人には愚痴ってオッケー」と自分ルールを曲げた。「愚痴らない」を決めこんで幸せ100%の子育てをしているようにふるまうことは、そうでない人を追いこんでしまうことにつながると思ったからだ(ただし子どもがいない人には愚痴らないことは今でも大切にしている。もしその人が望んでも子どもを授からない人だとしたら、ものすごく失礼な行為だと思うからだ)。

イライラは、どうしたってするものだと思う。親と子という関係も、人間関係でしかないのならば、そのほかの人間関係と同じように、うまくいくこともあれば、いかないこともある。お互い好んで付き合った恋人だってケンカするのだ。別にイライラしたからといって、自分のことを「ダメな親」などと批判する必要はまるでない。親だったら、大人だったら、全知全能なんてことはない。

なぜイライラするのかを考えてみる

しかし、子どもに対してイライラしているのかというと、じつはそうでもない。同じことでも笑って受け止められることもあれば、怒りに変わることもある。ということは、本当の原因は自分のなかにある。

「お茶を飲んでおけ」と言ったのに飲まなかった2歳児が、案の定、深夜に「喉が渇いた」と私を起こす。明日も仕事なのに、と思いながら眠い目をこすり、リビングへ行ってお茶を入れると、2歳児は「べー」とわざとパジャマに吐き出し、ケタケタ笑う。

……今書き出してみると、かなりおもしろいし、こういう不条理な笑いは、本来は大好物である。しかし、実際のところ、私はイライラしたわけだ。

笑って受け止められる余裕がなかった。
なぜか?

自分を見つめていくと気づくのは、私がイライラするときは大体以下の3つの状況が重なっていると気づく。

①睡眠不足
②運動不足
③次に予定がある

子どもが何をしたか、ではなくて、①〜③が満たされると、普段ならば笑って受け止められることが、逆にイライラになってしまう。(あくまでも私の場合。)

このことに気づいてからは対処ができるようになり、イライラはかなり減った。

①睡眠不足への対処

睡眠には質と時間がある。

□質を高めるためにしたこと
・パジャマを新しくする
・敷布団を新しくする
・寝る前にスマホを見ない

□時間を延ばすためにしたこと
・寝かしつけのあとに起きて何かやる、ということを諦める(やりたいことは子どもより早く起きて朝にやる)
・洗濯乾燥機、ロボット掃除機、食洗機を買って家事の時間を減らす

②運動不足への対処
・フットサルなどチームでやることを諦める。ランニングなど、ひとりですぐやれることにシフトする
・(睡眠時間とは要相談だが)多少無理してでも深夜や早朝に走る
・寝かしつけのときにストレッチをする

③次の予定への対処
・平日は早く起きることで、子どもがぐずっても遅刻しない状況をつくる
・休日はそもそも時間が固定される予定を基本的に入れない。子どもの気分、自分の気分でそのときやりたいことをする

大切なことは、妻とイライラの理由を共有すること

自分のイライラの原因が①〜③だとわかり、その対処法も立てられたとしても、なかなかうまくいかないことがある。

そんなときはイライラする前に妻と相談をする。

「最近寝てないから今晩は早く寝たい。風呂入れるところまでやるから歯磨きとか寝かしつけとかはやってほしい」と朝の時点で言っておく。「週末久々に走りたい。午前中、2時間ひとりにさせてほしい」と木・金曜あたりで言っておく。

もちろん、妻からも同様に、イライラの原因と対処法を聞いておく。これは人によって違うと思うので、きちんと言語化しておくのが大切だと思う。

妻が「ひとりの時間がないとイライラしやすい」ならば、「次の土曜日、友達と遊んできたら?」とか提案してみる。「おいしい物食べないとダメ」ならば、たまには外食でもしてみる。

不思議なことに、妻に突然イライラされたり、「ちょっとひとりになりたい」と妻側から言われたりすると、こちらまでイライラしてしまうことがあるが、事前にこちらが察して「イライラする前に〜〜したら?」と提案すると、いいことをしているふうになれるので、全然イライラしない。

妻が何かをしている間は、自分がひとりで子どもを見ることになるが、「この時間で大好きな妻がリフレッシュしているんだなあ」と思うと、全然イライラしない。というか、むしろ楽しい。

自分もリフレッシュする、妻もリフレッシュする。それが当然の権利である。お互い気張ってイライラをためこむのはよくない。

大切なことは、いきなり爆発するのではなくて、自分がイライラするパターンを知っておいて「最近〜〜だから、そろそろおれ、イライラするな」と気づくことだ。

まとめ

育児はイライラするものだが、冷静になって考えてみると、子どもそのものにイライラすることはほとんどない。子ども自体はとてもかわいいし、いつも変わらず理不尽なことをしている。それを受け止められるときと、受け止められないときが、「自分」にあると気づくと、対処法がわかる。

自分と妻のイライラの原因と対処法を共有しておくことで、お互いイライラする前に手を打つことができる。

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