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About deafie - 耳への偏愛

物心ついた私は気を許している人の中で触り心地の良い耳を探し求めていた。
子どもの頃なのでそれは身内の中で耳を探求していた。
柔らかさも形もやはり母の耳がいちばん好みだった。
幼馴染みの耳も好きだった。

恋愛するようになっても必ずといっていいほど、耳の形は先ず気になるところだった。お付き合いした人の仲で完璧な耳の持ち主はひとりだけ居た。
そのくらい、中々完璧なバランスを持ち得た人はいない。

あと思い起こすと1人だけ、私のこの耳への偏愛に理解を示すボディケアを生業にする女性がいた。その時に分かったことはどうやら理想の耳は人それぞれ違っていて、彼女の耳は私からすると好む形の耳でなく、想像する触り心地も含め個性的な耳の持ち主だった。

私は今まで会った人たちの耳まで記憶していることに気づく。さすがにそれで人を判断しているということは無いと思うがやはり随分と当たり前のように知覚しているみたい。

この2月、とあるきっかけで人工内耳の現状を調べることがあって、難聴者のYoutuberさんやTiktokerがたくさん存在していることを知った。
人工内耳の発明はノーベル医学賞レベルの大発明だと感銘を受けた。
今日では先天性の重度難聴を持って生まれても通常言葉を習得していく過程で人工内耳の手術を受け、健常児とほぼ変わらない教育、日々の愉しみを得られている。
素晴らしいこと。
そして、勿論のこと補聴器との併用、補聴器のみの人、各国の手話や読唇術と難聴者の多様性も拡がっていることを知った。

ちょうど2月25日はWorld Cochlear Implant dayだったようで人工内耳が自分自身の人生を大きく変えたと啓蒙する人がSNSには多く見かけた。

そしてよく目にするのが先天性難聴で生まれた赤ちゃんが人工内耳で初めて音を聴いたという映像群だ。
それに対しては単純な可愛いビデオとして拡散されていることに冷ややかな目の難聴者もいる。私も以前から障がいを持つ子どものビデオやプライベートをあまりにもSNSで共有し過ぎる親たちに似たような気持ちになっていたかも。
最近フォローしている彼女、本も執筆されていて、なるほどそういう見方も有るのかと思わせてくれる人です。
Threadsで彼女は手話で投稿している。



↓人工内耳ユーザーのヒップなライフスタイル

@abigailheringer

If you’ve ever asked a deaf person to read your lips - this video is for you 🤝🏼 drop any q’s for the next Hear Me Out!

♬ original sound - Abigail Heringer


最後に私は2012年の暮れに片方の耳に突発性難聴を患ったことが一度ある。
転職後のストレスが要因の一つだった。
幸い、比較的早く投薬治療を受けることができ回復することができた。
投薬を3日以内くらいに受けられないと回復を得られる確率が一気に下がるらしい。不幸中の幸いだった。
耳が聴こえないくらいという節の言葉をその時、職場の上司から掛けられて全く失聴していないものの私はそれがとても哀しく感じた。私にとっての耳への愛の歴史、音楽への愛をも否定されるようで自分でなくなるようだった。私はその人の言動をただ許さなくて良いと考えている。

耳という器官には癒しの効果が存在していると何かで読んだ。
本当にその通りだ。

今朝目に飛び込んだ読んでみたい本。

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