5月記 バイバイサンキューとこんにちは。
5月。
4月に下拵えしたレールに従って、あとは行動するのみ。
契約手続き、終わらない荷造り、新居への移動、収納が足りず手こずった荷解き。
多忙とイレギュラーの中で、わたしは力尽きがちなんだけど、なんとかなった。
ちょっと成長したのかな、なんて思えた。
それはやっぱり、これからの生活が今までより生きていきやすいものになるという確信があったからかもしれない。
ご褒美を吊るされれば、意外と自分が思っている以上にがんばれたりするものだ。
引っ越しを挟むことで自分の持ち物とも改めて向き合うことができて、もう手放せるもの、まだ手放せないもの、好きなもの、大切なものを改めて認識し、整理することができた。
モノの整理を通して、自分の気持ちまで整理できた気分になれる。
引っ越しも悪くないなと思ったけれど、ここまで転々と根無草のように生きてきたので、次は自分の町だと思える居場所探しにシフトしていきたい。
なるべく長く住み、町に愛着を持っていきたい。
新居への引っ越しの過程で、荷物の搬出から搬入まで間に3日空いた。
その間、役所手続きだったり、会社の人と飲み会だったりもあったんだけど、印象的だったのは原付を船で運搬するために約100キロを原付で移動したこと。
生憎の天気は雨。
土砂降りの中原付でそんな長距離を移動したのは初めてで、山間部を走ることもあり、かなり走りごたえのあるツーリングだった。
山には霧がかかり、かなり幻想的で、路肩に原付を止め写真を撮った。
徒歩移動が近年メインになっていて、乗る機会が少なくなって居たけれど、非日常的にこういう景色をみれるのならたまにはいいなって思った。
写真を撮っているとバイクでツーリングをしていた一行が、通り過ぎる時に手を振ってくれた。
1人で長距離移動してる時のこういう些細なコミュニケーションは気持ちを和ませてくれてありがたかった。
船路でバイクだけ運搬という形を取ったのだけれど、慣れない乗船手続きで戸惑っていたわたしに声をかけてくれた港の職員さんも優しく、九州との別れは心温まる出来事に恵まれ、やさしい気持ちで旅立つことができた。
九州で過ごした5年ちょいは苦しいこともあったけれど、幸せだった時間も確かにあって、わたしにとって必要な時間でした。ありがとう。
そんなわけで予定や用事をこなし、夜行バスに乗り込んだ。
状況だけでいうとBUMP OF CHICKENの『バイバイサンキュー』と重なるのだけれど、心情としては歌詞とは真反対の心境で関東上陸を果たした。
夜行バスで楽しみにしていたことがあって、20歳の頃、東京の大学に通う友達のスペイン建築ツアーに混ぜてもらうため東京に来たとき、夜行バスで早朝目が覚めたら、目の前に東京タワーがあった。
わたしはその時のときめきがずっと忘れられなくて、その時からずっと東京タワーが好きだ。
今回もバスから見れたらいいなって思いながら、東京に入ってからは窓の外を楽しみに眺めて居た。
結果、あの時との景色とは違ったけれど、ビルの隙間から遠くに見える東京タワーが見えたので満足した。
わたしの新しいはじまりの東京タワーの景色として、夜行バスから写真を撮った。
東京駅に到着して最初のミッションが原付の回収だった。
港までバスでの移動だったのだが、バス停までの100メートルもない移動で4人くらいのおじさんたちに道を教えてもらった。
人、あったけぇ。
東京から新居までの初移動も原付になったわけですが、また生憎の雨。
もう雨を認めたくなくて、レインコートを着ずに走った。ハイになってたのでテンションで乗り切りきった。
不動産会社に寄り、鍵をもらい、ついに新居に到着。
オンライン内見だったので、実際には事前に確認できなかったけど、新居はとても快適。
思ったほど日が差し込まないけれど、採光窓が北側の玄関にもあって、どの部屋も外の光を感じられるところが好き。
近所にも生活に必要なものは揃っており、ごみの収集も以前よりだいぶ手軽で気軽になった。
わたしの住んでいるところは都会から少し離れており、緑も多く建物も低い。
四国のど田舎から福岡へ引っ越した時に、人との物理的距離の近さに適応障害を起こしたわたしは、今回の引越しでも不安を感じていたけれど、福岡を挟んだことで、大きな変化を感じずに街に少しずつ馴染むことができている。
公園も多く散歩ルートもよりどりみどりだ。
生活を整えたり、町を散策したり、日々の楽しさに溢れかえっているので、引っ越してきてから毎日がご機嫌だ。
そんなわけで今年の抱負を達成しました。
ぎりぎり20代のタイミングで人生の大きな舵きりが出来たことも良かったなって思ってる。
大事なのはこれからだとわかりつつ、その「これから」が楽しみ。
一個ずつどうしたいかを見失わずに向き合っていきたい。
わたし偉かったな。
よく頑張りました。お疲れ様。
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