9月・10月記 落陽に溶けたもの
書かねば書かねばと思ってはいたが、9月記は筆が進まなかった。
理由は明白で、転職したため、新しい業務や勤務環境にみっちり向き合った月になったため、仕事と趣味のゲーム以外で書けることがほぼなかった。
かといって、仕事の内容を書くわけにもいかず、どうしたものかと考えあぐねていると10月があっという間に終わってしまった。
美術の現場を支える仕事に転職し、やりがいと充実に満ちた毎日を送っている。
今までやってきたことと今やっていること、全てが一本に繋がっていく感覚が楽しい。
低かった自己肯定感も質の良い達成感を得て、育っているのを感じる。
この積み重ねが数年後わたしの胸の晴れる宝物になればいいなと思っている。
意外とわたしの人生捨てたものじゃないな。
10月も仕事は忙しかったが、個人的には多方面で気持ちの着地を一度決める時間になった。
例えば、どんだけやっても上手くならないFPSのゲーム。
あまりにも向いていなくて、頭で理解していても、全然成長がついてこない。
わたしの性質の悪い面を抽出し凝縮しまくった、みたいな状況が続いている。
本音を言えば、わたしもみんなと同じように上手になって肩を並べて楽しく遊びたかったけど、現実はいつまで経っても立派なお荷物で。
遊べば遊ぶほどお荷物である事実が自分にしっかりのしかかってきて、ずっと気づいてはいたけれど、これ以上の執着は意味がないと3000時間近く遊び、やっと受け入れることができた。
もう辞めよう!自分にとっても、わたしと遊んでくれる人にとってもデメリットしかない!そう思ったのだけど、11月からはじまった新シーズンで追加されたキャラが面白くて、懲りずに今も遊んでます。
いろいろ諦めることの多い人生だったので、わたしは諦め上手だと思ったいたのだけど、どうやらかなりしぶとい性質らしい。
ただ、変わったことは、フレンドと楽しく遊ぶために上手くなりたいの一心だったのだけど、今はもう自分のためだけに遊んでいる。
楽しいから遊ぶし、楽しくないならいつ辞めてもいいやっていう気持ちしかない。
ずっとわたしに必要だったのはこの気持ちだったように思う。
そこまで辿り着くのに払った、時間や、わたしに付き合ってくれたフレンドの労力の犠牲の膨大なことよ。
苦笑いするしかない事実だけど、辞めてしまえば得られなかったものに、ぎりぎり辿り着けたことはよかったなと安堵している。
決して器用な人間じゃなくて、人よりも答えに辿り着くのに時間がかかるのかもしれないけれど、もがいた末にちゃんと得られるものを見つけられたことは嬉しく思う。
たかがゲームなんだけど、あまりにも上達出来なさすぎて、いい大人が何度も悔し泣きをしてしまった。
拗れすぎた執着は友人から問われた「そのゲーム好きなんですね」という投げかけに対して、言葉が詰まるほどだった。何千という時間を費やしているのに、好きなのか...?と悩んでしまった。
整理されたのは執着。
諦めたというよりは受け入れた。
このゲームを本当に辞める時は、大好きだったゲームとして過去にできたらいいなと思う。
誰もにとっての幸せな結末じゃなくても、わたしにとっての幸福が見つけられたなら、かなり愛せてしまう性格は得してんのかもしれない。
執着はただでも狭い視野をさらに狭め、事実を見えなくしてしまうね。
一個ずつ解きほぐして行けたらいいなと思う。
自分のために生きよう。
お疲れ様。
冬が来るね。
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