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ep.35 ぴかぴかに洗う 笑う 夏みたいだった
連休明けちゃいましたね、調子はどうですか。平日モードになかなか整わないあなたにも、仕事がどたばた追ってくるあなたにも、朗報です。
もう今週、折り返していますよっ(小声)
こんばんは。たまです。すでにわたしの目はギラギラと週末を捉えています…!
ここは、小さなラジオブース、あるいは寝る前の談話室。水曜日は「生活の日記」と「今夜の1曲」をお送りします。
生活の日記
洗車へ行こう、と家族を誘う。晴れてるし連休だし、と続ける。ちょうどガソリンも少なかったからそうするか、と了承を得て、車を走らせる。
わたしは洗車がやけに好きである。この場合の「洗車」は、ガソリンスタンドのドライブスルー洗車を指している。
とはいえ、洗車のいちばん昔の記憶は、父の運転する車に乗り、給油を待つ間に、スタッフの方がクロスで拭き上げてくれていたものだと思う。
エンジンも切られた車内は少し静かで暗く、車という箱の中に人間がちんまり座っている、といった妙な感覚が急に起こる。さっきまでのわいわいとした家庭の日常とは、スンッと分断される感じ。その不思議な箱の中から、ちゃきちゃきと拭き上げられる様を目で追いかけることは、一種のアトラクションのようで、胸が高鳴ったのを憶えている。
人の手で拭いてくれることでこんなにもうれしいのだから、ドライブスルー洗車はワンダーランドである。妙な箱に囚われたわたしたちは、クッキーモンスターのようなブラシに、ブルブルもしゃもしゃバタバタバタっと大怪物のように動きまわられてしまう。そんなドB級SF映画を、4DXで5分間堪能している間に、あら不思議クルマが綺麗になったね、というハッピーエンド。しかも!ワンコインからお楽しみいただけます。
それから、洗車のおもしろみに欠かせないのが、素人にはいっこうに違いがわからないメニュー名だ。なお、わたしは無知すぎるため、
「シャンプー洗車」
「ワックス洗車」
の違いもおぼつかないレベル。
それゆえ、
「鏡面ポリマー」
「泡ブローグラスコート」
「泡ムートン」
ですでに錯乱状態に陥ったところで、
「ビーナスガード」
「ティアラコートプレミアム」
「パーフェクトFK-2ハイパートリプル」
ときたら、完全にノックダウンなのである。どうしてやたらとキラキラ強そうな名前なんだ、きみたち……。
結局いつも「丁寧水洗い」という、最ものほほんとした名のメニューを選択することで精一杯なのだった。挑戦は続く。
ここまで、洗車たのしいワハハワハハと語っておきながら、わたしには問題がある。運転免許を持っていないのだ。
サザエさんの中島くんが如く「磯野〜洗車やろうぜ〜」といくら高らかに言ったところで、免許を有するカツオがそこにいなければ、わたしのこの愉しみは実現できない。人脈までもがこのコンテンツには求められている。
そんなチープスリルな遊びも、最後は手ですみずみ拭き上げてフィニッシュだ。ぴかぴかになった車を見ると、なんとまあ愛おしく思えてくる。心軽く、我が子を家へと走らせる。そこにいるのはきわめて満足げな、助手席のわたしなのであった。
今夜の1曲
King GnuのBOYを。
童心を握っておきたいときに鳴らす歌。弱虫のままでもどうにか進んでいかなきゃいけない場では、ぐぐっと背中を押してくれる、その音と言葉。
いい夢見れますようにって願う今日みたいな夜も、この歌なら連れて行ってくれそうな気がしている。
無責任な「きっと叶えてくれる、King Gnuなら」を、ちゃんと、どころか、想像のずっと先でみせてくれるヌーたち。いつもずっとかっこいいですそれに尽きますありがとう。
わたしの今週は、ラブレターウィークな予感です。書くほうの。あのひとにも、このひとにも、いま伝えたい愛があって、それを伝えるべきタイミングも来ているぞ、これは。素直になるべきだぞ、いまは。
読んでくれたあなたにも。ありがとう。
優しいあなたが、大丈夫な気持ちで、明日を迎えられますように。
今日もおつかれさまでした。あなたも、わたしも。