〈NIKIのホリスティック研究室〉 ヨモギ l 学名 Artemisia
古来から医療用として用いられた薬草、ヨモギ。
実は野草の中でも栄養素がとても豊富で「和製のハーブ」「ハーブの女王」とも呼ばれるほど万能です。漢方でも艾葉(がいよう)と言う名前で知られ、中国の文献によると「艾」とは「疾(やまい)を艾する(止める)」の意味であるとされています。
春になると一気に芽吹くヨモギは、食用としての旬は3~5月の新緑の季節ごろです。 昔の人は、冬の寒さで調子が悪くなった体を、春になるとヨモギのパワーを上手に使って回復させていたのかもしれません。
キク科の多年草で、繁殖力が強く、除草に困るという人もいるほど、各地に野生していて道端にもよく見かけます。ヨモギは草丈60~120 cmで根茎が横走し、茎は地表面で分かれ縮毛があります。
葉は互生で、6~12 cmほどで、羽状中~深裂し2~4対になります。花期は9~10月で、花は円すい型の複総状花序に管状花のみからなる淡褐色の頭花を多数付けます。
ヨモギの支配星は、天秤座であり、金星です。金星のハーブである「ヨモギ」は、女性には欠かせないハーブです。
女性の悩みに効く薬草としても知られており、昔から身近な薬草として民間で利用されてきました。冷え症や貧血の解消、月経トラブルの緩和などに効果があります。お茶や食用にするほか、葉の裏に細かい綿毛があるのが特徴で「モグサ」として鍼治療のお灸に利用されています。身体を芯からあたため、血行をよくする「ヨモギ蒸し」も話題になっていますね。
日本では餅や団子に使われて親しまれているヨモギ。独特の香りとあざやかな濃い緑色をしているため、食用に多く使われます。 食用では春先に、若葉を摘んでゆでてから草餅や草団子にいれることから、別名モチグサと呼ばれています。
ヨモギ属の事を、ヒルデガルトは「若さの泉」と呼んでいたようです。
世界に数百種類あるヨモギ。春は冬に貯めた毒素を排出するためにも、デトックスをして体内をスッキリさせることが勧められていますが、ヨモギがとても効くのだそうです。
“若さを保つには、腎臓の働きをよくすることが大切であり、ヨモギは腎臓によい”とヒルデガルトは述べています。
ヨモギ属の効き目としては具体的に以下が挙げられます。
-腎臓・心臓の働きを強くする
-憂鬱感を軽減する
-目をクリアにする
-胃を温める
-内臓をきれいにする
-消化をよくする
-免疫力を強める
『ハチミツで味を付けたヨモギ汁を5月から10月の間に飲むとよい』とヒルデガルトは書き残しています。
早速、ヨモギを収穫し、先日教えていただいた、原料の力を引き出す修治(しゅうじ)の方法でヨモギの処理を行っておりました。
修治(しゅうじ)を行う事で、薬効を際立たせる。きちんと処理を行うことで野草から薬草に変わり、香りが引き立ち、葉が生き生きと蘇るのがわかりました。ここから乾燥させて、煎じて飲んでみたいと思います。