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えるしっているか もう2020年も折り返したということを

2019年の年末。
来年の運勢占いにこう書いてあった。
「2020年の貴方はスペシャルイヤー!外に出て新しい挑戦をすればするほど素晴らしい出会いと運気に恵まれます!」

生年月日、星座、血液型などトータルで編み出した占いには、実に何百通りもの結果が出る。
「占いなんて・・・・」と斜に構えながらも毎年運勢ランキングが当たり前のように200位以下なのは悔しく思っていた。


しかし今回は良い事が書かれている。
こんな平民に与えられた幸運期。2020年は珍しく運気が良いらしい。
斜に構えてたくせにこうなると「きたきたきたきた!!!いよいよ私の時代!!!!」と心の中でガッツポーズをしていた。

年明けまでは。


そう
お察しの通りの社会情勢。
自分の小さな世界どころか世界中が隔離せざるを得ない前代未聞の事態になっていた。
行こうと思っていた場所、やりたかった事、果たせなかった約束(それはない)、出会えなかった君(これはいたかも)、渡せなかった手紙()。
・・・何も進めないまま、もう半分も終わっちゃったんだね。


これは別の占いに書いてあったことだけど
私のような人は浮世に絶望して世捨て人のようになりやすく、世間との繋がりを忘れずに持っていないと社会と断絶しやすいらしい。

ロックダウン中、どこにも行けず仕事にも出られない状態の時に気軽に連絡できる人が誰も居ないことに改めて気が付き、
昔見たこの占い結果の文言をふと思い出していた。しまいには世捨て人と言う言葉を辞書で調べる始末。
(私は世捨て人になってしまったのか・・・・)


多趣味が幸いして自粛期間は退屈することはなかったけれど、

一人で味わった本とか映画の感想とか、何があったかとか、どんな面白いことがあったのか、とか・・・・
「これは最高!」「うわぁバカっぽい作品!」「信じられないセンス!!」「これ、どう思う?」みたいな・・・・

そっか。
こんな他愛もない話がしたいだけなのよ。別に真面目な話なんかいらないから。
20代は裏切られたり傷ついたりするのが嫌で人間関係の輪から外れたけど
でもさ、もう30も過ぎたらそう言う気持ちですら風邪みたいなもので、一時的には辛いけど、良くなるために心が頑張って戦ってくれてる事ってわかったのよ!
もうケンカしたり罵倒しあったりする事ですら懐かしくてたまんない!!!とすら思っていた。
自由で選択肢が多かったからこそ一人を選んでいたけれど、選択肢が狭くなって選べる範囲が少なくなった今、
世間との関係を保てないってこんなにキツいんだと言うことが分かった。
蜜って尊い。私は今あなた(架空の)に逢いたい。


半分過ぎてスペシャルイヤーだったかと言うとYESとは言い切れないが、
あれ?これってもしかして外には出てないけど、心の扉の外に出たってこと?なんて事を思ってみたりする。
うん、我ながらすっげーつまんない事言ってるね。


コロナが落ち着いたらあったかいご飯の上でクネクネ踊るかつお節のように軽くなりたい。
最高だよね。つやつやで真っ白のあったかい土壌の上に、ふわふわ好き勝手に踊っててしかも美味しいんだもん。そのまま猫に食べられちゃうってのも幸せかもしれないなぁ。なんて事を想う。




(いや、でも「おい運勢占い!!!!」と正直ツッコまずにはいられない。)

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