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森と小屋とヒメギフチョウ


車のドアを全開にして荷物の積み込みをしていると、ヒメギフチョウが入り込んできました。
ヒメギフチョウは、春に開花するカタクリやエゾエンゴサクといった、いわゆる春植物と一緒に「スプリング・エフェメラル」と呼ばれることがあります。スプリング・エフェメラルとは、春の訪れを告げる可憐な花や虫のことです。長い冬が終わり、早春に花とともに姿を現しますが、その命は短く、早春の美しさと儚さを物語っています。ヒメギフチョウは、そんな春の花から吸蜜しながら、交尾相手を求めて過ごし、春植物が花を散らす頃には、同じく姿を消していきます。このチョウは、札幌を含む石狩低地帯より南(人によっては西)側にはおらず、分布が偏っているのも特徴的です。

昆虫が食物として摂食する植物のことを「食草」といいますが、ヒメギフチョウの幼虫の食草は北海道ではオクエゾサイシンです。このオクエゾサイシン、私たちの森を見回って確認している限りないのですが、成虫がいるということは、隣接する森のどこかにはあるのでしょう。

カタクリは種が芽を出してから花を咲かせるのに7~8年程かかる

小屋を建設する際に森を開拓した所では、花を咲かせる前の段階の カタクリ が、それはそれはたくさん芽生えています。笹刈りをして明るさを維持していけば、これから増えることは間違いなさそうなので、そうしたらヒメギフチョウに出会える確率も高まりそうです。楽しみが増えました。

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