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置かれた場所で筋トレを

複数の部署がある組織に就職された新社会人のみなさん、
もう配属は決まりましたか?
専門職などで配置が決まっている採用でなければ、
希望どおりの部署に​配属された!
とか
え、この部署興味ないんだけど…
とか
いろいろな感想があるかもしれません。

「え…」という感想だった方、
がっかりすることはありません。
この世には人事異動というものがあります。

それでも
自分期待されてないんだ、がっかりだわ
やる気なくしちゃうなー
無駄な時間を過ごしたくないし、もうやめよっかな

と思うのは早すぎます。

まず、新人の配属と、期待や評価は
ほとんど関係がありません。
大きな組織であるほど、(味気ない言い方ですが)
単なる数合わせの結果です。

エントリーシートや面接で知れる程度の情報は、それが
「すでにこの業界でトップレベルの開発者です」とか
「学生時代からカリスマ秘書やってます」とかでなければ
配置には直結しません。
「この学校の出身者はガッツがありそうだから営業」
という程度の「予想」はありますが、それはまだ
あなた自身に対する評価ではありません。
ですから、配属先が一見地味な部署だからといって
気落ちする必要はまったくありません。

また、初めての配属部署ではいったい何をするのか
ということもあります。

新人から若手までの最優先事項は、
社会人の基礎を身につけることです。
これには、一般的なビジネススキルのほか
仕事の進めかた、物事の順序の見極めかた、
社内外での立ち回りかた、などが含まれます。
いろいろなスポーツに共通する筋トレのようなものです。
基礎体力がつくまでの数年間は、そういうスキルは
自力だけでは充分に使いこなせません。

その状態で、やりたいことができる部署にいたら?

やりたいことに関わりながら基礎を身につけていく
ことはできるしょう。
ただ、それは上司や先輩が指導して
振り付けしてくれた上でのこと。
やりたいことが目の前にあるからこそ、時には
多くを自分が思うようにはできないことに
もやもやが募るかもしれません。

では、基礎が身についてから希望部署に配属されたら?

「やりたかったこと」を(ある程度)自力で実現できる
仕事の進めかた、立ち回りかたはもう判っています。
必要な人脈もできているか、作りかたを心得ています。
提出するための企画書ではなく
通すための企画書が書けるでしょう。

だから、
希望部署への配属は年数を経てからのほうがお得
という考え方もあります。
人によっては、
管理職になってから行って、すべて自分の思うようにやりたい
という方もいて、それも一理あるなと思います。

だから、これは数年(あるいは何年)経ってからの
異動でも同じですが、
希望どおりの部署に配属されなかったときは、
次はこの部署に行きたい、とアピールするための
筋トレに励むのがよいと思います。

いずれ、充分な体力を備えたあなたで
「やりたいこと」が、思い切りできるように。


(異動がない職場の方は、部署→会社に置き換えて
 解釈してみてください。もしそれで腑に落ちるなら、
 ここは基礎を身につけるのにいい場所か、という基準で
 今の仕事を続けるかお考えになってもいいかもしれません)

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