長谷川式4点

80代 アルツハイマー型認知症のおばあちゃん

食事は自分で食べられます。
歩行器を使用しながら歩いています。
トイレで自分で排泄できます。

問題がないように思えますよね。

このおばあちゃんは、自分でご飯を食べられますが、お膳に乗っている食器や食べ物で遊んだり、水分を摂ろうとしません。

トイレは自分で行き、ズボンの上げ下げができ、失禁は見られませんが、ものすごい頻尿で10分に1回はトイレに行きます。

歩行器を忘れて歩いてしまうかと思いきや、歩行器はきちんと押して歩いています。

いつもニコニコ笑っているおばあちゃんで、可愛げがあります。

このおばあちゃんに認知症のテストをしてみたところ、長谷川式(HDS-R)30点中4点。
立派な認知症でした。


遊び食べをしてしまうため、小分けにしながら小出しにして食べてもらうようにしました。その際に召し上がれと毎回伝えることで遊ばずに食べてくれるように微妙になりました。

頻尿と言うか、おしっこをしたことを忘れてしまうため何回もトイレに行っているようでした。
行ったばかりだと伝えても忘れているため行ってないよとトイレに向かってしまいます。


このおばあちゃんの認知力を向上させるために入浴後の利用者さんのドライヤーをやってもらいました。

ドライヤーのスイッチの入れ方は分からないので入れてあげますが、ドライヤーと頭の間に手を入れて上手に行っていました。

『うまいねー』『ありがとう』『助かるわー』『さすがだねー』『上手だねー』とお礼を言ったりおだてたりしながら週に3回か4回やってもらいました。

すると、2ヶ月くらいで長谷川式が4点から9点にアップしました。

エプロンやタオルをたたんでもらう軽作業を利用者さんに行ってもらう施設は多いと思いますが、ドライヤーをやってもらう施設は珍しいと思います。

ドライヤーは火傷しないように温風を当て、髪を動かし、乾いたかを確認します。更に、相手に対して熱いかどうかの確認や終わった後の挨拶をしています。

エプロンたたみより難易度が高いと思います。

相変わらず物忘れはありますがこれからも続けて更に得点が上がるか見ていきたいと思います。

可能であるならみなさんもお試しあれ。
ドライヤー作業が任せられるなら他の業務に時間を当てられるようになりますよ。


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