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お腹が鳴ってはいけない。~休み時間は常に何かを食べていた学生時代の私~


guuuuuuu…

ああ…さっき食べたのに空腹感が…

そんなことってありませんか?

でも「お腹が鳴ってはいけない。」が最優先になって、
テスト直前も食べる。
教室移動の時も食べる。
ちょっと授業に遅れてでも食べる。

そこまでして空腹を満たしている人はそんなにいないでしょう。

実際にお腹が鳴るかは別として、一度お腹が鳴りそうだと意識したら、それ以降は授業内容なんてほとんど耳に入ってこない…。

最近読んだ本がきっかけで、そういえば私はそんな学生時代を送っていたことを思い出したので、書き留めておこうと思います。



◆1.思い出すきっかけとなった本

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2020年4月に発売されたコミックエッセイ「人と食事するのが怖い!
著・イラスト:朝来おかゆさん / 解説:高橋進さん(心療内科医・医学博士)

この本…

初めて手に取って読んだ時、まるで朝来おかゆさんの人生を体感しているような感覚になりました。

それは会食恐怖で苦しんだことや、ご飯をおいしく食べられるようになるまでの経験はもちろん、

その根底にある言語化しにくいような「生きづらさ」や「自分というものがない、よくわからない」といった経験や感情が、イラストや文字でわかりやすく描かれているからかもしれません。

本では会食恐怖症の多くは、社交不安障害(SAD)という病態の症状の一種だと解説されています。人前で不安や緊張を覚えることは誰しも少しはありますが、そのことが日常生活に大きな支障や苦痛を長期的にもたらしている状態です。

社交不安障害の生涯有病率は3.3%で、うつ病や自殺企図率を有意に高めることも知られています。

この本は人との食事が楽しめずに悩んでいる人や、その周囲の人に対して親切な内容であるだけでなく、自分らしさって何だろう?と思っている人、食事会の幹事をする人や、会食恐怖って何だ?という人にもぜひ読んでみてほしい一冊です。


そしてそして本の中で紹介されていた社交不安障害の症状の一種として「腹鳴恐怖症(ふくめいきょうふしょう)」がありました。これは、静かなところでお腹が鳴ることや、周囲に変に思われていないかを過度に恐れ、気にしてしまうようなことです。

…そういえば自分もそんなことあったナ


私にとっては最もわかりやすい悩みが吃音だったので、今まであまり意識していませんでしたが、授業中にお腹が鳴ることやお腹を意識することを防ぐために、色々頑張っていた記憶があります…

今思うと、これまでいろんな悩みや不安ごとを、なんでもかんでも「吃音」で片づけていたようです。吃音で悩まなくなってから、吃音に隠れていたしんどさが浮き彫りになったり、この本を読んだことをきっかけに、私の「まあまあ腹鳴恐怖だった学生時代」について振り返ってみたくなりました。



◆2.”いつ見ても食べてる人”ー休み時間ー


一限目が終われば何か食べる。
二限目が終わればまた何か食べる。

これが学生時代の私の普通でした。

「○○ちゃん、いつ見ても食べてるねwww」

ってほんとによく言われた(笑)

単純に食べることが好きなのもありますが、常に食べておかないと授業時間が不安になるので、とにかく食べるようにしていました。

前の授業が延びて休み時間が削られたりしたときは、くそっ!と先生を恨みつつ、無理してでも口に何らかの食べ物を押し込む。

休み時間の最優先事項は食べること。

テスト前でも、移動の時でも、少し遅れてでも食べる。

食べ物は何でもよくて、
朝余裕があったらお昼ご飯とは別におにぎりを2~3個用意し、時間がない時は余ってる菓子パンやスナック菓子をかばんに詰め込むか、コンビニで買ったりして、とにかくお腹にたまるであろう物を確保。

そして休み時間にこまめに食べる。
そうすることで、「あ、さっき食べたばっかだわ」と思えるので、少し授業時間への不安が和らぐのです。



◆3.お腹が鳴りそうだと意識したときー授業中ー


正直、「実際にお腹が鳴るかどうか」はあんまり問題ではなくて、「お腹が鳴りそうだと意識すること」が問題でした。

授業が始まって静かな時間が続く。

あれ… なんかお腹が鳴りそうだ… 鳴ってはいけない…

ひとたびその思考になると、時計の針がずっと重くなり、授業内容も耳に入ってこなくなります。

そして様々なお腹が鳴りにくくなる方法を試したり、気を紛らわそうとしたりしながら、時が過ぎるのをひたすら待つ…苦痛な時間です。

これが、興味がある授業とかで集中している時は、全くお腹への意識なんてなくて、気づいたら鳴っていた?程度のものなので不思議です。

お腹が鳴るのが恥ずかしい!と思う人は多くいるので当たり前かもしれませんが、ここまで意識をしてしまうと結構きついものになります。

授業中は先生に支配・強制される雰囲気や、静かにしなければいけない空気を敏感に感じ取って、色々と思い込んでしまいます。

●椅子にじっと座っていなければいけない。
●前を向かなければいけない。
●静かにしなければいけない。
●先生の話を聞かなければいけない。
●授業内容に沿って行動しなければいけない。
●退室するときは先生の許可を取らなければいけない。

ほんとは全部しなくていいことなのに、無意識に背負ってしまう思考が恐ろしい…。



◆4.気持ちが楽になったときーエピソード3つー


不安が強い時は、周りにどう思われるかを気にしすぎていました。気にしなくてもいいと思ってはいるものの、気にしてしまっている…

そんな中で気持ちが楽になったエピソードを3つ紹介します。


【Ep1:俺は授業中、すかしっぺの練習をしている】

友達にお腹鳴るの気にしちゃう~という話をふわっとした時のこと。

「実は俺、授業中すかし練習したりしてるで」

その子は授業中に音を鳴らさず、すかしっぺをする練習をしているという話をしてくれました。笑いました。

おならを我慢することはたとえ授業中や大事な会議中であっても、体によくありません。将来のためにもその場に応じた出し方が選べるよう、練習をしているそうです。


【Ep2:人のお腹が鳴っているのを聞くと安心する】

「○○(私のこと)、今日めっちゃお腹鳴ってたんきこえたでw」と授業中に私のお腹が鳴っているのが聞こえたと報告されたことがあり、
ええっ!と思ったけど、

加えて…

「なんかそれ聞いて安心したわ~」

と言われた。それはよかった(笑) 鳴らそう♪(笑)


【Ep3:かわいいと思え】

そういえば兄弟にお腹鳴るの変に気にしちゃうと相談したことがあった。

そしたら、
「あんた 気にしすぎじゃないの?お腹の音なんて周りに聞かせるくらいの気持ちで居たらいいんだよ」(関西出身なのに関東方言)

「それにちょっとお腹鳴ってるくらいの方がかわいいんじゃない?」

そ、そうなんだ…鳴らそう(笑)



以上3つの気持ちが楽になったエピソードでした(*'ω'*)


そんな感じで、腹鳴でもなんでも、不安に思っていることは誰かにふわっとでも言ってみると、やっぱりかなり楽になりますね。

今は授業時間のような食べてはいけない時間はほぼないし、朝からお腹は鳴ってるけど、お腹すいたなぁと思うくらいで、苦痛な時間を過ごすことはなくなりました。


お腹すいたなぁ… 卵ご飯でも食べよう。


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