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外国語と完璧主義
外国語を学ぶ上でやめたほうがいいことのひとつに、完璧主義がある。
私自身、どんなことにおいてもかなりの完璧主義で、そのおかげで良い結果が得られたことも幾度もあったけれど、外国語学習においてはバリアになったと感じた。
外国語を話すときの人の性格は大きくわけて2種類あると考えている。
ひとつめが、文法や単語や発音などは置いておいて、コミュニケーションが取れればいいと考えていて、頭で考える前にとりあえず何でも言ってみるタイプ。
ふたつめが、文法や使う単語や発音などができる限り完璧な状態で話したいと考えるがために、話す前にたくさん考えこんでしまうタイプ。
完璧主義な私は、完全に2のタイプ。
どちらにももちろんそれぞれ良し悪しがあるのだけれど、話せるようになることを目的とした場合、1のタイプの人の方がうまくいっている気がする。
1の人の長所は、言語の習得し始めのときにでも会話しようとするので、コミュニケーションがうまくなる。身振り手振りなども入れて、ネイティブ相手でも臆することなく話せる。人間関係を築くのもうまい。
ただ逆に言うと、文法や発音や単語などに細かい注意を配れないので、体系的な学びとは相性が悪く、さらにある程度まで上達したあとの伸びが悪い。
2の人の長所は、文法や発音や単語などに細かい注意を配れることから、綺麗な言葉を話すことができる。文法や語彙への理解が深いので、一定のレベルを超えるとさらに上手になれる。
短所としては、話し始めるまでが遅かったり、自身がないときに考えすぎて意見が言えなかったりする。もしくは、文法や発音で躓いて諦めてしまう場合もあるだろう。
私は特にネイティブと話すとき単語選びを適切にしないととか、少しでも知的に聞こえる語彙を使いたいとか、速さもネイティブレベルで話したいとか、いろいろ考えてしまって、余計に負のスパイラルに陥りがちになる。
1も2もそれぞれ良し悪しがあるにせよ、言語を学び始めて間もないのであれば、完璧主義的な2のタイプは目指すべきではない。
どちらかといえば、始めは1のようなタイプでいろいろな人と抵抗なく話し、ある程度できるようになったところで、文法、発音、語彙などの理解を深めていくと、身に付きやすいのではないかと思う。
だけど、どのレベルにおいてもやはり臆せず話すことは重要で、表現や発音が100%正しくないかもしれなくても、発することに意味がある。自分の口で言葉を紡ぎ出さずして、言語が話せるようにはならないのだから。